ライバル

 「ライバル」とは、「好敵手」と訳される英語由来の外来語である。英語ではrivalで、単に「敵」の意味もある。このスペルでわかるとおり、riverが語源である。昔、公共の川から水を引くために、村と村が争ったことから来たものだと推測される。中国由来の「我田引水」というのも、状況は同じで、いかにもジコチューな感じが表れている。

 先日の浅口市の市報に、盗水疑惑について報道された市議から、疑った市長へ質問がなされていた。地方紙、マスコミ地方局だけに限らず、全国ネットのテレビ番組でも放送されていた盗水疑惑に関するものである。市報の記事によれば、市長は「何度も申し上げるが、香取議員が窃盗した、あなたが犯人だということは一度も公表したことがない。」と、主張している。

 市長がそんなことを公表するわけがないし、もししていたら、さすがに市長ではいられないだろう。盗水疑惑に関していうと、玉島警察署に被害届を提出したことと、無許可で公共の水道に接続していたビルのオーナーがだれであるかを公表したことだけで、マスコミの大騒ぎの責任は十分にあると思う。市長というのは、そういう立場である。

 本来はSNSでの大騒ぎで終わったささいなできごとだと思う。市長の軽率な行動がなければ、こうはならなかっただろう。私としては、市長に謝罪と、盗水の再発防止策の公表を求めたい。市議の告訴にも興味はあるが、市のためには、これで和解するのがいいように思う。そして、ライバルとして、市のために切磋琢磨してほしい。先の選挙ではどちらも当選されたのだから。

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