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意識改革よりも行動改革を!

意識を変えるよりも行動を変える方が短期的に成果につなげることができます。意識を変えるのは時間がかかりますが、行動を変えることはすぐにできるからです。


コンサルティングの現場で、経営者の方から意識改革についての相談を受けることがよくあります。自社の社員やリーダー格の人に責任感を持って「自ら考える力」を身につけて欲しいというのです。

そのような時は、教育の一環として、ワークショップを行うようにしています。他社の事例をヒントにして社員達に自社ならどんな取り組みが出来そうかと、自ら考えてもらうのです。


しかし、どんなに様々な事例をお伝えし、その場で考えてもらっても、実際に行動に移さなければ本当の意味で意識まで変えることは出来ません。また、実際のところ意識が変わったか否かを測る物差し自体が無いため、行動が変わらなければ意識が変わったかどうか判断することは難しいものです。

そこで、重要なのが、今すぐ出来そうな簡単な事からまず行動に移してもらうということです。


健康食品通販会社A社の経営者は、お客様とのコミュニケーション強化を社員の自発的な行動と工夫で図ってほしいと考えていました。そこで、他社の取り組み事例を伝え、その内容をヒントにアイデアを出すことにしました。その結果「こんなことをしたい」「もっと、こんな風にしてあげたら喜んでもらえるのでは」など、数多くのアイデアが出てきました。

工夫をしていないのではなく、情報のインプットが少なく、何をしてあげれば良いのかアイデアが浮かばなかっただけなのです。考えるためのヒントを与えることで、恒常化していた取り組みを見直すことができました。


また、化粧品通販会社B社では、休眠顧客に手書きのお手紙を送る施策を行いました。この施策に否定的なあるスタッフは当初は嫌々お手紙を書いていたのですが、お客様から直接「お手紙を頂いて嬉しくて購入のお電話をしました」という連絡が入り、そのことがきっかけでモチベーションが上がり、手紙もスムーズに書くようになりました。


始めは自らの意識で動いていなくても、行動することで、成功なり、失敗なり成果が出ます。その結果、上手く行けばさらに良い方向へ、失敗すれば、なぜ上手く行かなかったのか自然と考えるようになります。

意識が変わるのを待つよりも、まず行動に移すことで意識が変わっていくものなのです。社員の成長について課題を抱えている会社は、「まず行動を」を意識してみてはいかがでしょうか?


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