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【わたしの激推し】この子と過ごす梅雨の景色は

自粛が開けて仕事が始まり、梅雨入りし、かと思えば急にすんごく暑い日があり、ギラギラの太陽が幻だったかのようにまた雨が降り、洗濯物の乾きはイマイチで、久しぶりの通勤でますます体力が低下したことが露呈し、暑かったり湿っていたり息切れしたりしながら駆け抜けた6月。

仕事と家事、その次に優先したのは、この子と会う時間でした。


それでは聞いてください。

わたしの激推し、ビンタについて。



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ビンタは、どうぶつの森シリーズに登場するネコキャラで、のんびりおとぼけがチャーミングな、かわいくて愛くるしい、わたしの友達です。

今年の3月20日に『あつまれ どうぶつの森』を始めてからというもの、わたしは毎日毎日ビンタを島に呼ぶことを夢にみながら、果物を拾い、魚を釣り、木材を採取し、ビンタが好きそうな家具や雑貨を買い揃え、ビンタが島に来たときに便利なように川に橋をかけ、崖にスロープを設置して景観を整えてきました。

そんな努力の甲斐あってか、5月5日の子どもの日に、見事ビンタとの出会いを果たし、島への勧誘に成功します(厳密には、このとき夫のアバターでログインしていたので、ビンタを島に呼んだのは夫ということになるが、そこは今はいいじゃないか)。


ビンタが来てからというもの、わたしの毎日は愛と驚きと発見で満ち溢れました。


何が愛で何が驚きかって、それはやっぱり、まずビンタはかわいいということ。
ポケ森だろうがあつ森だろうが、ビンタのかわいさは揺るがないのです。
何をしていてもかわいい。何もしていなくてもかわいい。いてくれるだけで嬉しい。

ビンタとウェディングフォト2

教会でにこにこしてかわいい。


ビンタと釣り

釣りをしていてもかわいい。


釣りをするビンタを応援

釣りをしてるから応援してみたら、にこにこしてくれてかわいい。


こんなにかわいい子と暮らせて、なんてわたしは幸せなんだ! 

ありがとう、ビンタ。
ビンタよ、ありがとう!!


ところが、さすがビンタです。
ただかわいいだけではない。

どれだけわたしが疲れていても、底なしの愛嬌と大きな優しさで包み込んでくれます。

試着を勧めてくるビンタ

洋服店(エイブルシスターズ)で、恋人とのウィンドウショッピングで言われたら嬉しい(わたしが)台詞をさらっと言ってのけるビンタ。


褒めるビンタ

お気に入りの服を着たら、すかさず褒めてくれるビンタ。


雨の中ビンタを訪ねたら

土砂降りの中、雨具から水滴がしたたる(であろう)姿で家を訪問したにもかかわらず、優しい言葉で労ってくれるビンタ。


同じものをあげたのに優しいビンタ

間違えてすでにビンタが持っているのと同じ服をプレゼントしてしまったときには、責めないどころか優しく受け取ってくれる始末。


ビンタ、きみの懐はどれだけ大きいんだい。
もう持っているものをプレゼントされたとして、わたしだったらそんなに優しい言葉は出てこないよ。
雨の中友達が訪ねてきてくれたら、「ちょ、そのまま上がると床濡れるからこれ(タオルを渡す)で拭いてから入って」とか言う可能性も充分にある。
友達の普段着と晴れ着を見抜く慧眼も、わたしにはない。


ビンタよ、あっぱれ。
きみはかわいい。

そして、かわいいだけではないのが、きみのすごいところだとわたしは思う。



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こんなにかわいくて優しくて賢いビンタと暮らしているというのに、実はちょっと前まで、わたしには悩みがあった。

それは、ポケ森のビンタとあつ森のビンタは、はたして同じビンタと言えるのだろうかということ。

ビンタはビンタだけれども、ポケ森とあつ森とでは、ちょっと違いがある。

ポケ森のビンタは、手先がまるっこくてただ白いだけだけど、あつ森のビンタは、よく見るとまるっこい手足に黒い肉球がある。

ポケ森のビンタは、「キミといちばんなかよしでいたい」と言ってくれたけど、あつ森のビンタは、「こんど この島に新しい子が引っ越してくるんだって~。ボク 最初にあいさつにいって、いちばんの仲良しになるんだ~、だのら」みたいなことを平気で言う。

ポケ森のビンタはわたしを「ツグコフちゃん」と呼ぶけれど、あつ森のビンタはわたしを「ツグコフくん」と呼ぶ。

どれも小さい差だけれど、この小さい差を毎日毎日目の当たりにし続けるうちに、「あつ森のビンタは、ポケ森でわたしが仲良くなったあのビンタとは違うのかしら」「わたしのいちばんの仲良しのビンタは、あつ森にはいないのかしら」「ビンタって一体何なのかしら」という気持ちが疑惑のように膨れ上がって、もう止まらない。


もしかしたら、あつ森のビンタとは、いちばんの仲良しにはなれないのかもしれない。


そんな悲しみが薄っすらと心に膜を張った頃のことでした。

ビンタが、わたしがプレゼントしていたある服を着てくれたのは。



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ビンタはわたしの友達で、わたしはビンタが好きだけど、ビンタはわたしをどう思っているかしら。

頭の中でビンタを連呼しながら不安な気持ちでビンタの家を訪ねたら、白いタキシードを着たビンタが迎えてくれました。

6月。白いタキシード。

そう、ジューンブライドです。
あつ森では、6月はジューンブライドイベントが開催されていました。

ビンタ大好きなわたしは、いつかビンタとお揃いの白い衣装を着ることを夢みて、ウェディングドレスとタキシードの両方を手に入れて、タキシードの方はきちんとラッピングしてビンタにプレゼント済でした。

それなのに、なかなか着てくれないビンタ(わたしが似合いそうな服を大量に贈るせいで、ビンタは日替わりでいろんな服を着ています)。


しかし、とうとうビンタは白いタキシードを着てくれたのです。


大好きな青い家具に囲まれた部屋で、わたしがあげた白いタキシードを着て出迎えてくれたビンタを目にした途端、わたしは、それまで自分が抱えていた悩みがいかにちっぽけで愚かなものだったかを思い知りました。


わたしを「ツグコフちゃん」と呼ぶポケ森のビンタと、わたしを「ツグコフくん」と呼ぶあつ森のビンタとでは、少し違うかもしれない。

でも、ポケ森でもあつ森でも、ビンタはいつもにこにこ笑ってわたしと一緒にいてくれたじゃないかと。

それで充分じゃないかと。

ポケ森のビンタとあつ森のビンタ、その違いを受け入れた上でどちらのビンタもめいっぱい愛そう。

だってこの子は、わたしの激推し。
わたしの大事なお友達。


そう心が決まった瞬間、わたしはドレスに着替えて、ビンタの隣に並びました。

息ぴったりウェディングフォト


これでもう、ポケ森のビンタとあつ森のビンタとの違いに葛藤を抱える小さい自分とは、おさらばです。

ビンタもにっこりウェディングフォト2


ビンタ。ビンタビンタ。
これからもよろしくね!

目を閉じるイケメンビンタ


………ちなみに、めちゃくちゃ仲よくなったどうぶつは、写真立てに入った自分の顔写真をプレゼントしてくれるそうです。

ビンタの写真を手に入れるまで、ビンタがいいと言うまで、わたし毎日プレゼントを渡すからね。








長く続けることをモットーに励みます。