8月のTリーグを振り返る

 みなさま、閲覧頂きありがとうございます。さて、今日は8月31日です。8月31日といえば「夏休みの終わり」から転じて宿題に悩殺される日として扱われることがあります。私自身も学生時代宿題に苦しめられてきました。そして今も、noteの執筆やスプラシーズン最終日という「宿題」に苦しめられています。ということで、今回は「宿題」のうちの一つ、8月のTリーグを振り返っていきます。
 ちなみに今回から、内容がアカデミックでないときはこういう形態で、挨拶をしてから目次、本題という流れで書いていきます。


シーズン開幕前

京都カグヤライズのスポンサー問題

 今年も無事、シーズンが開幕しました。しかし、その前にもひと悶着あったことはご存知でしょうか。前回の投稿で「無事。シーズンが開幕した」と言って今回も「無事開幕した」と言った意図はここにあります。そう、無事開幕できないリスクが存在していたのです。それが、「京都カグヤライズのスポンサー問題」です。5月1日の卓球王国、卓球レポート両記事によれば、当該チームは1年間に最低限必要な費用8000万円のうち半分ほどしか調達できておらず、シーズン開幕まで3ヶ月を切った時点でスポンサーを募っていたといいます。結果として、6月1日に会見でスポンサーを獲得し資金の確保の目処が立ったため参戦が決まりました。また8月には、ダイドードリンコとスポンサー契約を結びました。

移籍関連

 Tリーグは比較的自由に移籍ができるため、今シーズンも移籍が相次ぎました。加えて今シーズンから男子が6チームに増えたため、それに伴う移籍も見られました。移籍一覧は膨大になってしまうため、一部抜粋します。

詳細はこちらの記事をご覧ください。


[男子]
松平健太      T.T彩たま     →金沢ポート
ウーゴ・カルデラノ 木下マイスター東京→海外
横谷晟       木下マイスター東京→静岡ジェード
森薗政崇      岡山リベッツ   →静岡ジェード(選手兼任監督)
イ・サンス     岡山リベッツ   :退団
戸上隼輔      海外       →木下マイスター東京
[女子]
石川佳純      木下アビエル神奈川→退団(引退)
ハン・イン     TOP名古屋    →退団
枝廣 愛       九州アスティーダ  →京都カグヤライズ

Tリーグ個人戦

 今年もTリーグ個人戦が行われました。移籍した選手にとっては初陣となり、オリンピック選考のひとつでした。男子は張本智和、女子は平野美宇が優勝しました。

シーズン開幕

男子:琉球木下の2強とその影で

 やはり、前シーズンプレイオフでヴィクリーマッチまでもつれたチームは今シーズンも強かったですね。琉球は6勝2敗(うち、スイープ勝ち1回延長負け1回)で木下は5勝2敗(うち、スイープ勝ち2回延長負け1回)と圧倒的な成績を収めてシーズン中断に入ります。木下はリンユンジュ、琉球は張本智和と吉村真晴がシングルスで勝率75%超えと他を圧倒した成績でチームを牽引しています。ダブルスでは静岡ジェードの龍崎森薗ペアが1ヶ月間無敗と新チームを引っ張っています。静岡は8月26日の対木下でスイープ勝ちしており、チーム状態は上向きと言えるでしょう。
 しかし、シーズン序盤をいい成績で収めた琉球木下や非常にいいチーム状態の静岡の影で苦しんでいるチームがあるのも、また事実です。T.T彩たまは松平選手の抜けた穴を埋められずシーズン4連敗、1勝を挟んで琉球にスイープ負けしてシーズン中断に入ります。8月26日に琉球に負けたことで自力優勝と自力2位が消滅する悲惨なチーム状況で補強を含めた建て直しは必須といえます。なお、静岡対木下(8月26日)日に木下がスイープ負けを喫し、琉球対岡山(8月30日)で琉球がスイープ勝ちができなかったため自力優勝が復活しています。また、岡山が琉球に負けたため自力優勝が消滅しています。

女子:名古屋、4試合目で自力優勝消滅。強すぎる日生&木下

 平野美宇擁する木下は石川が引退してもその強さは変わらず、開幕4連勝しました。特にベストオーダーを組んだときの木下には穴がなく、今年も安定した強さを見せそうです。開幕戦のオーダーは出場した4人全員が世界トップレベルのという凄まじいものがありました。
 王座奪還がかかる日本生命は開幕戦を九州に快勝した次戦で木下に敗れてからは四連勝といい序盤戦を繰り広げたと言えます。日ペ戦(8月25日)は伊藤早田のダブルエースが不在、京都戦(8月30)日は伊藤が不在で両試合3-2と苦しんだことから、このチームは伊藤美誠と早田ひながどれだけ勝ち星を取れるかが王座奪還の鍵となりそうです。
 序盤戦を好成績で終わらせた2チームに対して名古屋、九州、京都は苦しい8月でした。
 名古屋は開幕戦で木下にスイープ負けから連敗スタートでシーズンが始まりました。京都にスイープ勝ちするも、8月12日に木下に負けたことで自力優勝が消滅、次戦で日本生命に負けたことで自力2位も消滅する悲惨なチーム状況でした(現在は自力2位のみ復活)。
 九州は開幕3連敗、京都は開幕4連敗と上位集団との差が一ヶ月で大きく離れてしまいましたが、まだシーズンは始まったばかりなので何が起こるかはわかりません。



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