楽曲について

Fishin’ In The Dark / written by Wendy Waldman and Jim Photoglo
Mr. Bojangles」のカヴァーヒットで知られるアメリカのカントリー・ロック・バンド、ニッティー・グリッティー・ダート・バンドが1987年にリリースした楽曲。アメリカとカナダのカントリーチャートでNo.1を記録しました。
作者は、女性シンガー・ソングライターで80年代以降はソングライティング業に専念していたウェンディ・ウォルドマンと、こちらもAOR系のシンガー・ソングライターで知られるジム・フォトグロの共作。2005年にはアメリカの国民的カントリー歌手ガース・ブルックスがカヴァーしています。

曲を聴く前にイメージしたいこと

誰にも知られてない穴場ポイントに、一緒に夜釣りに行こうと女の子を誘う。まあ実際は全く別の目的なのですが(笑)。そんなティーンエイジャーの甘酸っぱい夏の思い出、というイメージで翻訳しました。
1stヴァースで巧みに情景を描写して、畳み掛けるようにライミングを駆使するコーラス、一転して心情を描写する2ndヴァース……と、お見事!な構成。ガース・ブルックスがカヴァーしていることもあり、ナッシュビルのホンキートンクでこの曲が披露されると男も女もコーラスを大合唱して盛り上がっていた記憶があります……それではどうぞ!

歌詞と対訳

Lazy yellow moon comin' up tonight
今夜は ぼんやりとした黄色い月の光が
Shinin' through the TREES
樹々の間を 照らしてる
Crickets are singin' and lightnin' bugs
虫たちは歌い ホタルたちは
Are floatin' on the BREEZE
風に乗って ユラユラ飛んでる
Baby get ready
さあ、準備は良いかい

Across the field where the creek turns back
野原の向こう 小川が折り返して
By the old stump ROW
古い切り株が 連なってるところ
I'm gonna take you to a special place
これから君を その特別な場所に連れていくよ
That nobody KNOWS
まだ誰にも 知られていないんだ
Baby get ready
さあ、準備は良いかい

You and me goin' fishin' in the DARK
君と僕 暗闇の下で 釣りをしよう
Lyin' on our backs and countin' the STARS
寝っ転がって 星を数えよう
Where the cool grass GROWS
涼しい芝生の上でね
Down by the river in the full MOONLIGHT
川のほとりで 満月の光を浴びて
We'll be fallin' in love in the middle of the NIGHT
真夜中になったら 僕たち恋に落ちるんだ
Just movin' SLOW
焦らずゆっくりとね
Stayin' the whole night THROUGH
一晩中 一緒にいようよ
Feels so good to be with YOU
君と一緒だと 僕はとても良い気分

Spring is almost over and the summer's comin'
春はもうすぐ終わり 夏がやってくる
The days are gettin' LONG
昼の時間が だんだん長くなっている
Waited all winter for the time to be right
冬の間ずっと 待っていたんだよ
Just to take you ALONG
君をここに連れてくる タイミングを
Baby get ready
さあ、準備は良いかい

And it don't matter if we sit forever
僕たちずっと ここに座ってても構わない
And the fish don't BITE
魚が釣れなくても関係ない
Jump in the river and cool ourselves
川に飛び込んで クールダウンしても良い
From the heat of the NIGHT
熱い夜を過ごした後でね
Baby get ready
さあ、準備は良いかい

You and me goin' fishin' in the DARK
君と僕 暗闇の下で 釣りをしよう
Lyin' on our backs and countin' the STARS
寝っ転がって 星を数えよう
Where the cool grass GROWS
涼しい芝生の上でね
Down by the river in the full MOONLIGHT
川のほとりで 満月の光を浴びて
We'll be fallin' in love in the middle of the NIGHT
真夜中になったら 僕たち恋に落ちるんだ
Just movin' SLOW
焦らずゆっくりとね
Stayin' the whole night THROUGH
一晩中 一緒にいようよ
Feels so good to be with YOU
君と一緒だと 僕はとても良い気分

  • cricketsはコオロギですが、日本人には初夏にコオロギが鳴くイメージは無いので単に「虫」としました。ホタルはともかくアメリカのコオロギは初夏に鳴くのか?詳しい人教えてください。またcrickets自体が静寂を意味するスラング(寒いギャグを言って白けた時に用いる「し〜ん……。」というオノマトペを英語ではcrickets!と言う)なので、夜の河辺の静けさを表現するのに敢えて用いているのかもしれません。

  • go fishingには「釣りをする」の他に「自分の周囲で起こっていることにまったく気づいていない人に対して使われる表現」として用いることもあるそうです。(※コチラの記事を参照)この曲においては、他人に気づかれない秘密の場所で逢瀬を楽しむという意味で、ダブルミーニング的に用いているのかもしれませんね。

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