協調と調和

「協調性を大切に」
子どもの頃から学校でいわれてきた言葉。

みんなに合わせることが大切。
みんなが言っていることが正しい。
みんなと同じように振る舞おう。

素直で優等生気質だった私は、
先生やまわりの大人に言われたとおり、
当たり前のようにみんなに合わせて生きてきた。

そしていつの間にか無意識レベルで
他人に合わせるようになり、
他人の顔色をうかがって
物事を決めたり自分の意見を伝えたりするようになっていた。

そうしているうちに、いつの間にか
自分がやりたいことではなく
他人にどう思われるか?を気にするようになり
自分の心の声ににフタをして
人生のハンドルを他人に明け渡し
自分軸ではなく、他人軸で生きていた。

協調性とは?
本来、協調性とは自分と異なる立場や環境、
ちがう意見や考え方を持つ人たちと協力しながら、
同じ目標の達成に向けて行動できる能力のことを指す。

ときには折り合いをつけるために
他人に合わせることも必要になるかもしれないが、
必ずしもまわりに合わせること=協調性があるというわけではない。

自分の意見をきちんと伝えて、
相手の考えもしっかりと聴く。
その上で、最善の道をいっしょに考え、導き出す。
これが協調性があるということだろう。

調和とは?
よく似た言葉に、「調和」がある。
調和とは全体がほどよくつりあって、
偏りや矛盾、衝突がなく、まとまっている状態を示す。

調和は英語でハーモニー。
合唱曲を歌うとき、
私たちはそれぞれのパートをうたう。
そして、それぞれのパートが
独立して成り立っている必要がある。

ソプラノがアルトに、テノールがバスにつられてしまっては、
全体のバランスが崩れ、美しいハーモニーは奏でられない。

美しいハーモニーを奏でるには、
他人の音をよく聴き、感じながら
自分自身の役割をまっとうする必要があるのだ。

協調と調和をめざして
誰かと共に過ごしたり、
誰かといっしょに成し遂げたいことがあったりしたとき。
必要なのは、完全に他人に合わせることではなく、
相手の意見や考えによく耳を傾けながら、
自分の意見や考えをきちんと伝え、
適度な距離を保ちながらも
お互いに歩み寄ったり、協力し合ったりする中で
最善の状態を目指すことではないだろうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。
あなたの今日が素晴らしい1日でありますように。



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