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ツッチー式保育/身体と脳の育つ第一の進化と子どもの変化Q&A

猛スピードで変化する時代の中、保育者として50年もの長きに渡り、多くの子供の育ちと向き合い続けてきた筆者が、その深い知識と経験を通じて発見した〝生きる力の強い子に育てる〟為の子育て・保育の知恵を全てお伝えするブログ、現役園長の子育て応援記!

【ツッチー式保育】は0歳から5歳までの進化の獲得期を3期に分けてを考えます。
●第一の進化の過程(生まれてから歩行獲得まで)
 抗重力筋を育てる。情緒の安定から安心へ   ←今回もここ

第二の進化の過程(歩行から3歳まで)
 安心から自信、そこから自由へ。自由な中で自己表現


●第三の進化の過程(3歳から卒園期まで)
 自由な中で、仲間と共に力を合わせる。
 想像力を土台とし、工夫して創造

第5回目は第4回の続きになります。
第4回では第一の進化の過程での「遊び」を紹介しましたが、
ここまでの話しを少し振りながら、
「身体と脳の育つ第一の進化の過程から歩行獲得について」
「第一の進化の過程における子どもの変化Q&A」
をお伝えします。


身体と脳の育つ第一の進化の過程

第一の進化の過程で、
動物が水中から陸にあがり地面で活動し
進化していったことが現れています。
この過程の中で身体が育ち、同時に脳の育ちとなります。

古皮質(動物脳)を働かせて
新皮質(人間脳)を働かせることにより、
これから生きる学童期・思春期・大人に至るまでの道のりの中で、
悩んだり迷ったりした時に、
いかに生きるかを自身の力で乗り越える力(生きる力)を持てる
「人」から「人間」にと成長するのです。

脳科学的にこの土台の過程が2歳までに80%できると言われています。

歩行獲得から第二の進化の過程へ

歩行獲得すると、第二の進化の過程に入ります。
歩きを獲得したことで、
ますます目が離せないほどに行動範囲が広がります。

身体を使い、行動しながら様々な体験をすることで、
動物脳を働かせます。
脳神経系が活発になり、
持って生まれた神経からシナプスが枝分かれし、
多くのネットワークが出来ます。

子どもの育ちには個人差がありますが、
歩行は1歳数か月で獲得が理想です。
早い方がよいなどと焦ることはありません。

五感を働かせて、大地に向かって遊ぶこと
しっかりと向き合うこと

を大切にしてあげましょう。

これらにより、神経系の働きが豊かになり、
脳神経系がネットワークを張り巡らします。

発信をそのままにしないでほしい

第二の進化の過程に入ると、
子どもからの様々な信号が発信されます。

・子どもの指差しがない?
・喃語が出てこない?
・指しゃぶりが多い?
・あまり物や人に興味がない?
・夜泣きが止まない?

これらの発信をそのままにしないでほしい。

第一の進化の過程での遊びの中で、
不足していたものはないか、
成育歴を振り返りましょう。


第一の進化の過程における子どもの変化
Q&A


Q. 夜型で困っています

A. 妊娠中のままの生活はどうだったかな?
お腹の中でママと共に夜型を学んだのですね。
心配しないで、ここからママと一緒に
生活リズムを整えましょう

日の出とともに目覚め、
日の入りと共に寝るようにすれば、
体内リズムが整います。

Q. 突然の発熱がありました

A. 突発性発疹と言われる発熱です。
初めての熱で、親はびっくりしますが、
誰にでも起こることで、
発熱の後に湿疹が出て、
湿疹が引けば終わりです。

昔の人はこの熱を知恵熱
と表現していたようです。
まさに、熱が下がれば
子どもの雰囲気に変化が見られます。

Q. 後追い・人見知りが出てきました

A. 認識力がついたのですね。
無理なく環境を広げてあげましょう。

Q. 指しゃぶりが気になります

A. 手の働きが不足しているためです。
手の遊びにたっぷり取り組んで
水、土などが効果的です。

Q.「うつ伏せ遊び」が苦手なようです

A. 身体の硬さが原因です。
・金魚体操(背骨をS字に揺さぶる)
・全身マッサージ
(身体の中心から末端へと血流を促す)
をしてみましょう。

Q. そろそろ離乳食が始まります。
 何時から始めればいいでしょうか?

A. 大人の食べている様子を見て、
・口を動かす
・よだれが出る
・たべものに手を伸ばす
などの姿が始まります。

まず、咀嚼(ゴボウや人参の固ゆでなどを噛む)
からのスタートです。

味覚の働きは、甘いが一番です。
自然の甘さから始めましよう。

次回は第一の進化の過程での活動をお伝えします。

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