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第14回 育ちの道すじ 3

猛スピードで変化する時代の中、保育者として50年もの長きに渡り、多くの子供の育ちと向き合い続けてきた筆者が、その深い知識と経験を通じて発見した〝生きる力の強い子に育てる〟為の子育て・保育の知恵を全てお伝えするブログ、現役園長の子育て応援記!

3歳から5歳小学校入学までの子ども達の育つ道すじ

3歳から5歳では、赤ちゃんと違い、
古い脳(動物脳)から新しい脳(人間脳)へと育ち、
脳の働きも少しずつ人から人間へと育ちます。
自分の身の回りの事はだいたい自立し、
仲間を意識すると同時に競争心も出てくる時期です。
自分を主張すると同時に相手の事も理解し、
ある時は「がまん」もできます。
周りの状況をみて感じて、抑制することも出来るようになります。
精神的にも成長しています。
これは前頭葉の働きによるものです。

では前頭葉、前頭前野の働きはどのようにして出来るのでしょうか。
再々話していますが、(こちらなど参照)
身体を使うこと、仲間と群れて遊ぶ中で
脳神経系の働きが活発になり、前頭葉の働きとなるのです。


異年齢活動の大切さ

3歳児ともなればコミュニケーション能力も豊かになり、
群れてごっこ遊び(ままごと、鬼ごっこなど)も多くみられます。
異年齢集団で遊ぶ中で年上の子の遊びをまねて学び遊びも豊かになります。

園庭でトンネル作り

異年齢活動を大切にしている保育園では、
4・5歳ともなればリーダーとして年下の子の手伝いをしたり、
けんかの仲裁をすることもみられるようになります。
それだけでなく、
食事の準備や後始末を行う、雑巾がけを全部屋行う、
リズム遊びの際、手助けをするなど……
毎日の取り組みとなっています。
自分の為だけでなくて相手のことを考えて行動することも
前頭葉の働きが大きくかかわっているのです。

一緒にリズム
みんなで雑巾がけ


少子化の流れの中で

昭和50年頃だろうか……核家族が当たり前となりました。
また少子化の流れの中、子どもは家族の中で王様となり、
何が正しいかわからない?
「大人は子どもの言うがまま」になっているのではないだろうか?
ちょっと言い過ぎかもしれませんが……

だからこそ異年齢集団での保育園生活は、
これからの子育てにはかかせないものとなるのではないかと思っています。
第2の家族として子ども達が人から人間に育つ(前頭葉の働きは人間しか見られない働きなのです。)
子育てを親と保育者が力を合わせて育てていきたいものです。

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