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なにものでもないわたし

母であるわたし

PTAをやっているわたし

仕事をしているわたし

………


それぞれの
「わたし」は
そこそこの年月を費やして
そこそこの経験を積んできている
わたし。

重ね着をするように
そこそこの
「なにものか」をまとって
生きている。

そんな
わたしを飾る
「なにものか」を
身に着けているのは
ちょっとした安心感があるけれど、
時折
「なにものでもないわたし」
でありたいと思う。


昔の友達に会ったりすると
ふっと
軽やかな
なにものでもないわたし
になれたりする。

なにものでもない
ただの
「わたし」

ちゃんと
いつも
ここにいるんだ
ってことを、
忘れずにいたいと思う。

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