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恋愛への焦り

大学2年にもなったこの頃、私の周りに変化が起きている。
それは、友達が続々と彼氏持ちになっているということだ。
中高の6年間は女子校育ちということもあり、男性とは無縁の人生を送ってきて、大学に入っても女友達しかできていない私には程遠い話なのだが、中高からの友達も大学からの友達も、お付き合いを始める人が増えてた。
とはいえ、まだ彼氏のいない友達の方が多く、「モテないよね〜」なんて笑いながら過ごしているが、その間の空気にはなんと妙な重みを感じている。

その正体は、焦り
ある日友達から、彼氏がいないことで不安を覚えないかと質問された。彼氏やお付き合いなんて自分には関係のない話だと思っていた私はいつものように「彼氏がいない自慢」を連発していたが、彼女の目は至って真剣だった。

何にそんなに焦っているのだろう?
当初は戸惑いばかりが募ったが、その夜は寝るまでに時間がかかった。

彼氏がいない私って大丈夫なのだろうか。
大学生になっても彼氏がいない私は普通ではないのだろうか。
「彼氏いない暦=年齢」はもう通用しないのだろうか。

気づいたら私も何かに追われているようで、不安に押しつぶされそうな夜を過ごした。

その夜から漠然な不安に包まれていたが、徐々にその源泉が明らかになった。
それは、孤独になるという不安だった。
私は今まで彼氏持ちの友達が少ないというか、いなかった。
土日に会う友達に困ったことはなく、寂しさを感じる日も少なかった。

しかし彼氏ができた彼女たちはどうだろう。彼氏との約束の方が優先となり、私との予定を立てることが困難になってきた。
中には予定の前日に彼氏を優先させたいと言って私との先約をキャンセルする友人もいる。
最近付き合い始めた友人は、1ヶ月しか彼と過ごしていないのに1年以上の時間を共にした感覚がすると言っていた。
もう出会って8年目の友人の口から
「私たちの仲と同じくらいの感情を彼と共有する」
と聞いた時には寂しさと悔しさが込み上げてきた。

これこそ私が恐れている状況なのである。
「彼氏優先」というフレーズはネガティブな印象を与えがちだが、実際恋愛を優先して友人と疎遠になる人は少なくない。
これに良し悪しをつけたいのではなく、ただただ一般的な現象だと思う。

彼氏がいない私はマジョリティーからマイノリティーになりつつある。
私のみが本当の意味でおひとり様になる日は遠くないのだと感じる。
周りの友人に取り残されそうで恋愛を求めているわけではないのに焦る。

リア充なんてカップルだけに通用する言葉ではない。
「友達と充実した日々を送っている私だってリア充!」
と自信満々に誇っていた私の日々は終わりを告げそうで不安だ。



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