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トイレットペーパーを作る方法

トイレットペーパーがない?

ないものは自分で作る!

それがDIY精神であり、Makersの掟である。

まず、調べてみると、牛乳パック6パック分で、トイレットペーパー1ロールが作られるみたいな事が書いてあった。

とはいえ、それはリサイクル工場での話である。

トイレットペーパーも紙なので、おそらく、溶かして、濾(こ)して、乾かすって感じだと思うが、いざ自分で作るとなると、どの程度のクオリティーのものが、どんな材料と、どんな道具で、どんな風にでき、それが実用可能なレベルに仕上がるかは、実際やってみないとわからない。

しかも、ネットで探した限り、トイレットペーパーを自作している人の情報は見つけられなかった。

まあ、難しいことは考えずに、まずは トライ

実際作ってみた流れは、こんな感じ、

1.牛乳パックを適度なサイズにカット
2.煮る
3.牛乳パック表面(両面)のコーティングを剥がず
4.取り出したパルプをミキサーにかける
5.水にパルプをよくまぜて金網で漉く(すく)
6.乾燥させる。
7.完成

WARNING (注意事項)
これで作ったものを、トイレに流してつまらせたとしても、当方は一切関知しません。少なくとも、水洗トイレでこれを使うのはおすすめしません
私が作ったものを、水に入れてかき混ぜてみた感覚では、ティッシュよりは分離する感じはあるものの、一般的な基準をクリアする程、分離能力があるかは不明です。あと、衛生的な部分は、必要に応じて確保してください。

もう少し具体的に流れを解説

1.牛乳パックを適当なサイズにカット
鍋からはみ出さない適度のサイズにカットする。これは後の工程で、表面を剥がすので、細かくカットしすぎると面倒になる。鍋が大きければ、カットしないのもOK。
またパックの底にあたる部分は、剥がしにくいので、取り除いておく。

2.煮る
水1リットルに対し、スプーン1杯ぐらいの中性洗剤(食器洗い洗剤)を入れて30 分〜1時間ほど煮る。パスタを茹でるような感じだが、時間は意外とかかる。

しばし放置する。
他のサイトで見た、牛乳パックから、葉書を作成する手順だと、煮た後に、別の容器に移し、漂白剤を入れて一晩。とかかかれていたが、今回は漂白する必要性を感じなかったので、このステップは省略した。

ともかく、パルプを得るためには、パックのコーティングが剥ければよいのだ。そういう事で考えると、適度に茹でて適度に、水につけておけば、大丈夫だと思う。さらに他のサイトの情報では、茹でないで水に4日間つけて置くというパターンもあった。時間があれば、そっちのほうが省エネだと思った。

3.パック表面(裏面も)のコーティングを剥がし、中身(パルプ)だけ取り出す。
ゴミ(表面のコーティング)が入ると、トイレ詰まりの原因になると思うので要注意。
白い部分を(パルプ)を取り出し終わったら、それを軽く水洗いする。

4.ミキサーにかける
取り出したパルプを、軽く洗う。
適当にちぎって、水を足して、ミキサーにかけてドロドロな状態にする。

5.パルプを水にまぜて漉く(すく)
よくかき混ぜ、満遍なくパルプが分散している状態で、ゆっくりゆっくり、網を持ち上げると、パルプが膜状にのってくる。薄すぎると破れるし、厚すぎると、葉書になる。
その辺りは何回かやればコツは掴めるかと思う。

ここで肝心なのが網。
最初は、油をコスための紙を、割り箸で作った木枠に入れてやってみた。
これでも、一応はできたのだが、そんなに目の細かいものじゃなくて、通常のザルぐらいの、比較的目の荒い金網でも十分いけることがわかった。
そこで、10cm×20cmぐらいの板状の金網を、東急ハンズで買ってきた。
これだとティッシュの半分ぐらいのサイズだし、木枠もいらない。

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6.乾かす
風通しの良い場所で1日干しておけば良いと思うが、もうちょっと早く作りたいので、フライパンで焼いてみたり、オーブンで焼いてみたり色々試してみた。しかし意外とうまくいかず、結局ドライヤーを使うと、少し早く乾くという所にたどり着く。

でもって、半乾きの状態でゆっくりはがして、クッキングペーパーに乗せ、さらにその上からクッキングペーパを乗せて、上からアイロンをかけると比較的早く乾燥できました。
アイロンをかけると、表面がフラットになるので、見栄えも少しよくなります。

完成物はこちら。(多少見栄えを良くするためにカット済み)

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まあ見栄えはよくないが、ちょい硬めのティッシュぐらいな感じにはなった。

作ってみた感想としては、パルプって金網を通過しないことに、ややおどろきがあった。よくまあそんなものが、下水道通って処理できるもんだなと感心。

あと、牛乳パックって表面は紙じゃなかったんだと、今更ながら知る。
逆に表面を剥離すると、中に白いパルプが結構入っている。このぐらいの白さのパルプを取り出せるんだったら、牛乳パックは、やっぱリサイクルしないともったいないね!と思う。

今回使用した材料、道具
牛乳パック、鍋、東京水道水、中性洗剤、キッチンバサミ、ミキサー、キッチンペーパー、適度な広さの容器(紙を濾すのに使用)、適度なサイズの金網、ドライヤー、アイロン

品薄になってから買い溜めをするべからず

ティッシュ、トイレットペーパーの品薄に関しては、最初デマによって一気に購入が殺到。その後、徐々に供給されきているようだ。

にも、関わらず、それが、開店して早々、店頭から消えていくのは、転売の存在も多少はあるかもしれないが、それ以上に今は、必要な分を既に持っているのに、まとめ買いしていく人の存在が大きいと思う。

非常時に備えて、平常時にストックを増やしておくのは結構だが、こう品薄になった後、必要以上にまとめ買いをする人というのは、人としてどうなのか?と思うわけである。

まとめ
・牛乳パックを茹でで、パルプを取り出すと、トイレットペーパーになるかはわからないが、ティッシュ的な雰囲気のものが作れる。
・アイロンを使うと、時短になる。
・パルプをコスのに金網を使うと意外と便利。
・品薄になってから買い溜めするべからず。


尚、我が家のトイペは一応まだあるので、ご心配なく。ダブルでロングタイプのトイレットペーパーが場所を取らず、ストックにはおすすめです。ただし、柔らかさは多少犠牲になります。以前は、柔らかいタイプを大量にストックしていました。うちの場合少し前に、ダブルのロングに変えてみたら意外と問題なくつかえたので、それからはダブルのロングにしました。これにより、購入頻度も、在庫スペースもだいぶ圧縮できました。


バージョンアップ

後日、薄さと柔らかさを求め、グリセリンを購入して再挑戦。

グリセリンは、保湿ティッシュや、手作り化粧水などで使用されている。
グリセリンは、漉く前のパルプ水に、少々(小さじ1以下)足した。

で、できたのがこちら。

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天気がよかったので、アイロン使わず、室内天日干しで数時間。
前回より薄くでき、質感もすこしなめらか。
このぐらいのクオリティで作れれば、使い方によっては実用レベルだと思う。

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