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コンサートの主催者になろう!


榊原 花梨 さかきばら かりん
クラリネット奏者。
静岡県浜松市出身。浜松学芸高校音楽科、国立音楽大学卒業。
2020年4月より17ライブにて毎日配信を始めると半年で約4万人のフォロワーを獲得する。
猫のせんせいと同居中。
好きなものはおすしとお風呂。

こんにちは。
若い女の子ばかりをキャスティングして密に連絡を取ろうとするコンサートおじさんを来年中には駆逐したい榊原です。

さて、皆さんの中には好きな演奏家をお招きして演奏会を企画したい!
という夢をお持ちの方も沢山いらっしゃると思います。
でも、大変でしょ?
一体どうやって、、、ギャラは?
など、不安が先行してなかなか一歩を踏み出せない方も沢山いらっしゃるのではないでしょうか。
私自身は演奏家の傍ら、人のふんどしで相撲をとるべく【演奏会を企画する】活動も行っていますので、今日はコンサートの主催者にはどんな事が必要か、について考えたいと思います。
ちなみに予算がいくらでもあって赤字でも構わないという場合は該当しない事があるので、あまり参考にならないと思います。

主催者の仕事

主催の仕事は細々とした事が思ったより沢山あります。
ざっと箇条書きにすると

・出演者の確保
・会場の確保と入金
・協賛集め
・チラシ作り
・集客
・当日までの会場との打ち合わせ
・プログラム作り
・当日の受付などのお手伝い
・収支報告及びギャラの振込み

こんな感じです。
宣伝活動のために新聞社にお電話をかけたり、協賛をひとつでも多く取ってきたり、やろうと思えばもっと沢山ありますが、だいたいこんなもんです。
ひとつひとつ掘り下げれば沢山ポイントがありますが長くなりすぎてしまう為今回は割愛します。
次に、
忘れがちだけどこれはやっといた方がいい!
という大事なポイントをお伝えします。
なんならここからが本題です。

絶対やっといた方がいい

+演者のギャラは最初に話し合う

お金の話はしづらいけど、しないと後々トラブルになります。
最初に必ず話し合うことです。

主催がしたいということは、誰を呼びたいのか決まっていることでしょう。
どの会場に呼びたいかも大体決まっているのではないでしょうか。
そうしたら、チケット代をいくらでこのくらいお客さんを入れたらこのくらい払える、と大体予想がつくので、演者には最初に【最低でもこのくらいのお支払いができる】と提示しておいた方が親切でしょう。
なかなか満席にするということは難しいですが、頑張って思った以上の成果が出せれば更に出演者のギャラは上乗せすることもできます。
また、その方がどのくらいで演奏してくれるのかも最初に聞いてみてください。
いくらでもいいです、という人もたまに居るかもしれませんが自分のギャラが提示できないアーティストと仕事をするのはオススメしません。

+自分もいくらか貰う

そんなつもりじゃない!と思うでしょう。
しかし、これは自分の仕事を責任を持って遂行する為にも絶対に必要な事です。
やってみたら結構大変な仕事量なのに気づきます。
何も頂かず好意だけでやっていると途中で【タダでやってるしな】という甘えが絶対に出てきますが、お金を頂けば自分にもプレッシャーが掛かるのでそんな中途半端な気持ちにはならないでしょう。
出演者の方にもいただく分しっかりと責任を持ってお仕事をさせていただきます、とお伝えすれば分かってもらえると思います。
あなたも働くのですから、当然の権利です。
誠実な仕事をするために、少しだけでも貰ってください。

+集客も主催の仕事

ここは意見が分かれるところだと思いますが、演者をする私だからこそ、こういう結論に辿り着いています。
よく、演者が全く宣伝をしない、全くお客を連れてこない、という主催者の愚痴を聞く事があります。
アーティストというものは、残念ながらそうなのです。
高倉健より不器用な生き物ですのでそんなことを期待したらいけません。
自分はなぜその人のコンサートを主催したいと思うのでしょうか。
演奏が好きだからですか?人柄でしょうか?
沢山あると思いますが、たくさんの客を引っ張ってくるから、ではないと思います。
そんなことが毎回できるならその人が自分で主催した方がいいから手を貸す必要はありません。
演者の仕事は、
【その日に最高のパフォーマンスをしてお客さんを喜ばせること】
ただそれだけ、そしてそれが1番大変な仕事なのです。
集客にまで気が回る余裕など本来ないはず。
しかし、予想に反して演者が販促まで意欲的に手伝ってくれたらそれはラッキーなので、その場合はやったー!当たりだ!と思ってください。
ちなみに私自身はそういうタイプです!(キリッ!)

なので主催になる場合は、最悪自分で道端で売り捌いてくるくらいの気合いと図々しさを持つことです。
自分で主催をしておいてSNSで演者がチケットを捌いてこないと愚痴を言うコンサートおじさんはもってのほかだと思っています。

+事前の根回しは大事

とはいえ、誰もこなかったら。。。
と不安なことでしょう。
事前に周囲に根回しをしてある程度人数を確保しておくことです。
1回だけなら義理で来てくれる人もいるでしょう。
多い方がいいですが、まずは10人捕まえておいてください。
クラウドファンディングでも一緒ですが、
決めました!いくら支援が集まるかな、ドーーーーン!!は危険すぎるので予めある程度の確約をとってから、というのはいまや当たり前のテクニックみたいです。
自分の安心材料にもなるので、事前の根回しやリサーチは大事、ということです。

でも気持ちが大切

あれやこれやと言いましたが、実際はやってみないことには分からないことだらけです。
これは成功だったけど、次回はこうした方が良さそうだ、という事も沢山出てくるでしょう。
しかしプロデュース業はその人を応援したい、一回でも多く演奏が聴きたい、知ってもらいたい、という献身的な気持ちが何よりいちばん大事です。
そして、お互いにこの人と組めて良かった、と思えると良いですよね。

迷っている方がいましたら、ぜひその一歩を踏み出していただきたいと思います。

最後になりますが、宣伝です。
そんな私が今年プロデュースをするコンサートが本日チケット発売になりました。
自信を持ってオススメできるコンサートです。

千葉公演

浜松公演

販売より1日経っていませんが既に千葉公演は半分売り切りました。
言わずもがな、素晴らしいおふたりなのですが、色々と説明するのも野暮なので是非会場で生の演奏をお聞きください。

おわり。

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