マルチスポーツの可能性について
みなさん、久しぶりの投稿です。
暑い日が続いていましたが、やっと最近は朝晩が涼しくなってきましたね。
暦の上では秋に入っていますので、ここからは過ごしやすい気候に向かっていくので少しは楽になるところでしょうか。
しかしながら、今年の夏はとても暑さが厳しい年となりました。
水害がここまで起こっているのは、熱中症アラートが連日発せられるような気候変動に関係しているのではないかとも推測します。
このような気候環境の現在の日本では、夏場に野外スポーツを行うことが難しい状況です。
夏場の日本は非常に高温で湿度も高いため、熱中症や脱水症状のリスクが増加します。
このため、長時間の運動は健康に悪影響を及ぼす可能性がありますので、命の危険を感じることもあり本当に気をつけなければなりません。
カレンダー上、9月から新学期が始まる欧米においては夏場はシーズンオフとなり、バケーションとなります。私も長くスペインに住んでおりましたが、夏場はコンペティションが無く活動は休みとなるので日本のような熱中症問題はあまり耳にすることはありませんでした。
しかし、日本では夏休みというと朝から晩までトレーニングや試合を組み込むことが一般的でありました。(最近はやっと、夏場の屋外スポーツは危険という認識が浸透してきたと思います。)
では、この気候環境の変化に対応するにはどうすれば良いのでしょうか?
現在の日本の夏場には屋内でのスポーツ活動を取り入れ、複数のスポーツを取り入れることが一つの効果的な解決策となると私は考えます。
先日も、マルチスポーツを提案する帝京大学の大山先生とお話する機会をいただき、その可能性を大いに感じました。
マルチスポーツが持つ可能性
「マルチスポーツ」という言葉は聞いたことがあるでしょうか?
マルチスポーツとは、複数のスポーツを同時に楽しむことを指します。
日本では馴染みがないように思えますが、多くのトップアスリートが2種目以上の競技経験を持っています。
たとえば、メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手は野球に加え、バドミントンや水泳を幼少期に行っていました。
一流のアスリートで、子供の頃にマルチスポーツを経験した選手はたくさんいます。
レブロン・ジェームズ:NBAのスター選手であるレブロン・ジェームズは、子供の頃にアメリカンフットボールとバスケットボールの両方をプレイしていました。
ボー・ジャクソン:アメリカのアスリートで、MLBとNFLの両方でプロ選手として活躍しました。彼は野球とアメリカンフットボールの両方でオールスターに選ばれた唯一の選手です。
ロジャー・フェデラー:テニスのレジェンドであるフェデラーは、子供の頃にスキー、バスケットボール、バドミントンなど多くのスポーツを経験しました。
アビー・ワンバック:元アメリカ女子サッカー代表のアビー・ワンバックは、若い頃にバスケットボール、サッカー、水泳など複数のスポーツを行っていました。
スティーブ・ナッシュ:NBAの名ポイントガードであるナッシュは、バスケットボールだけでなく、サッカーやアイスホッケーもプレイしていました。
サッカーですと、イブラヒモビッチがテコンドーをしていたことは有名な話ですね。
そして、国で考えるとマルチスポーツが文化として根付いている国としては、以下のような国々が挙げられます:
アメリカ合衆国:高校や大学で複数のスポーツを奨励する文化があり、多くのアスリートが複数の競技に参加しています。
オーストラリア:サーフィン、クリケット、オーストラリアンフットボールなど、多様なスポーツが人気で、多くの人が複数のスポーツを楽しんでいます。
カナダ:アイスホッケー、ラクロス、カーリングなど、季節に応じて様々なスポーツを楽しむ文化があります。
ニュージーランド:ラグビー、クリケット、セーリングなど、多様なスポーツが盛んで、若い世代から複数のスポーツに親しむ傾向があります。
これらの国々では、教育システムや社会文化の中でマルチスポーツの価値が認識され、推奨されています。
マルチスポーツを実施することの効果
マルチスポーツを導入することの効果はどんなものがあるかを考えてみると以下の可能性が挙げられます。
多様なスキルの習得:異なるスポーツを通じて、多様な運動スキルや戦略的思考を学ぶことができます。屋内スポーツの種類を増やすことで、単調さを避け、常に新鮮な気持ちで運動に取り組むことができます。例えば、バスケットボール、バレーボール、スイミング、体操など、多様な選択肢があります。
ケガのリスク軽減:一つのスポーツに過度に集中することで発生するケガのリスクを軽減し、全体的なフィットネスを向上させます。各スポーツが異なる筋肉群やスキルを必要とするため、全身のバランスよく鍛えることができます。これにより、特定の部位に過度の負荷がかかることを防ぎ、ケガのリスクを軽減します。
精神的な成長:異なるスポーツを経験することで、挑戦に対する適応力や問題解決能力が養われます。
社交性の向上:複数のスポーツを通じて、多様なチームメイトやコーチと関わることで、コミュニケーション能力やリーダーシップが向上します。
燃え尽き症候群の予防:一つのスポーツに絞らず多様なスポーツを楽しむことで、スポーツに対する情熱や興味を持続させることができます。
スケジューリングの柔軟性:屋内スポーツは天候に影響されないため、計画的にスケジュールを組むことができます。夏場の天候不順に左右されず、安定して運動を続けることが可能です。運営団体側としても、安心してスポーツの環境を提供することができます。
まとめ
これらの理由から、夏場においても様々なスポーツを楽しむことができるよう、複数のスポーツを取り入れることが非常に効果的であると考えられます。
一つのことに熱中することは悪いことではないですが、過度になることはデメリットもあります。
スポーツに関していうと、競技志向のスポーツはどちらかというと一つのスポーツに時間を割きがちになるので、燃え尽き症候群が起きてしまうのも、間違いなく影響はあるでしょう。
反対に上記であがったような国では、年配の人たちもスポーツを楽しんでいる傾向が強いと思います。
私が住んでいたスペインでも、若い人だけでなく年配の方々も運動を楽しんでいるのが印象的でしたし、それは幸福度にも直結すると感じます。
もしかすると、今の日本は気候変動という強制的な環境変化によって、私たちのスポーツのあり方や向き合い方に変化をもたらすのかもしれません。
マルチスポーツに注目です!