高齢者における外来診療の分断化:日本の高齢化都市における網羅的データベース研究


Fragmentation of ambulatory care among older adults: an exhaustive database study in an ageing city in Japan 高齢者における外来診療の分断化:日本の高齢化都市における網羅的データベース研究

目的 ケアの継続性はプライマリ・ケアの中核的な側面であり、継続性の向上は患者の転帰の改善と関連している。したがって、ケアの断片化は、特に日本のように正式なゲートキーピングシステムがない国では、プライマリケアの質を評価する指標となり得る。そこで、本研究では、日本の高齢化都市における高齢者のケアの断片化について説明することを目的とした。

デザイン 横断的研究。

設定 日本で最も人口の多い基礎自治体。

参加者 75歳以上の高齢者。

介入 本研究は、日本の都市で年に4回以上医療機関を受診した高齢者を含む健康保険請求データベースを使用した。ケアの断片化の指標としてFragmentation of Care Index (FCI)を用いた。FCIはContinuity of Care Indexから発展したもので、受診回数、受診機関の違い、各機関への受診割合の合計から算出される。トビット回帰分析を用いて、FCIと年齢、性別、保険種別、最もよく受診する施設との関連を検討した。

結果 参加者総数は 413 600 名であった。年齢中央値は81歳で、男性が41.6%を占めた。平均3.42の診療所・病院を受診し,受診施設数は最大20施設であった。FCI > 0の患者の割合は85.0%であり,平均は0.583であった。多変量解析の結果,生活保護受給者は非受給者に比べFCIが低く,その係数は0.137であった。

結論 我々の知る限り、本研究は日本におけるケアの分断化を証明した初めての研究である。8割以上の参加者が2つ以上の医療機関を受診し、平均FCIは0.583であった。FCIはプライマリ・ケアの質を評価するための基本的な指標となり得る。

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FCIは、0(すべての訪問先が同じ)から1(各訪問先が異なる)まである。3正式なゲートキーピング制度がない国でのFCIを用いた先行研究では、FCIの平均値が0.50であれば、ケアの断片化は中程度、0.70であれば、ケアの断片化は中程度であることが示されている33 34。
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Fragmentation of Care Index (FCI)はなじみがないので、数字の温度感がよくわからない・・・解説などあればぜひ教えてください。生活保護の人はドクターショッピングしがちだと現場では言われるように思いますが、多変量調整すればそうでもないというようですが、多変量調整する前の、生活保護者のFCIがどうなのか知りたいけど、それがないような・・・??
Table1からFCI=0を削除したのがTable2っぽいですが、これはどちらも短変量なのか多変量なのかよくわからないなぁと(ななめ読みなので本文よく読めば書いてあるの?)



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