見出し画像

コロナのPCRは万能なわけもないことを、おむつ交換を例に疫学の基本を説明する。

コロナのPCRが注目?されてますが、PCRをスクリーニングに使うのは一定の危険を伴います。
どうもそれが社会に理解されていないようです。
そこで疫学にちょっと詳しい私が、疫学の基本である「感度」「特異度」「偽陽性」「偽陰性」などを、娘のオムツ交換を例に説明することにしましょう☺️

オムツ交換の時は、ウンチがないかどうかが重要です💩
なぜなら準備・対応が変わるからです。
ウンチが出ているかどうかというウンチ検出のゴールドスタンダードは、オムツを全て剥がした時の目視による確認ですが、子育て経験者ならわかると思いますが、おむつをあけなくても、臭いでもけっこうわかります(特に母乳を離脱した後は臭くなる)。

が、臭くてもウンチ無しで、オナラのみ、ということもあります。
臭うけど、ウンチはない、つまり「偽陽性」となります。
ウンチが出てれば、まず臭いので、うんちありで臭くない時はほぼない。
つまり、臭いによるスクリーニングは感度高い(=見逃し少ない)ですが、特異度は低い(=臭いからと言って出ているとは限らない。偽陽性)。

次にオムツ脇からお尻の辺りをのぞきます。私の場合はだいたい右側から。
ウンチがでてる場合、これまでの経験上、ほぼもれなくウンチを目視で確認できます。
この検出度は、経験上、オムツを全部取った場合とほぼ差はないです。
感度も特異度も100%、そう思ってました、そう昨日までは。

驚くべきことに、先ほど、そのオムツ脇確認でウンチ無いと思ったら、開けてびっくり、ウンチ出てた‼️💩
つまり、オムツ脇からの確認は、感度100%ではなかった‼️😭
見逃しがある=偽陰性がある。これは危険だ💩

一方、目視なのでもちろん見えていればウンチはある(別の何かがそこにある事はない)、つまり「特異度」は高い。

これは、コロナにとってのPCR検査と同じです。
陽性ならウンチある=コロナいる、ですが、陰性だからと言って否定はできない。
見えなくてもウンチやコロナがあることもある。
コロナPCRの方が遥かに見逃しは多いようです。
つまりPCR陽性なら、感染してますが、陰性でも否定はできない。コロナでは無い、という安心はPCRでは得られません。
実際に濃厚接触者なのでPCRやったけど陰性だった。しかし数日後症状が出てきてPCRやったら今度は陽性だったという症例が日本でも出ています。

これは合理的な流れで、感染初期は、体内でまだウイルスが増殖していないので、PCR検査で引っかかってこない。

しかし数日の間に、体内で増殖することで、PCR陽性になる。

ということで、「私がコロナじゃないって言って」とか「私が出歩いていい免罪符のためにPCR陰性という結果ください」というのは、極めてナンセンス・非科学的な思考であります。

以前のNOTEにも書きましたが、これは、PCRだけではなく抗体検査でも同じです。

まぁつまり妙な安心や免罪符というものは存在しないわけです。

stay home and wash your handsという原則に変わりはないわけです。

疑わしきは自宅でネットやったり読書したりyoutube見ていましょう。


なお、上記に書いた「チラ見してうんちないと思っていたけどおむつあけたらうんちアルヤン!」の対応ですが、実は今回は妻からの事前情報で「たぶん出てるからよろしく」と言われて、私はそれを信じていた=事前確率十分高い、ので、臭いのスクリーニングせず、ウンチ交換準備しておむつを脱がせていたので、予想外のウンチ出現でも、その対応はことなきを得ました。


さて、みんな疫学好きになったかしら?☺️

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?