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人気の美容師に必要な3つのスキルは、できるビジネスパーソンにも当てはまる

美容師の方に聞いた、人気の美容師になるための3つのスキルをご紹介します。

3つのスキルは、ビジネスパーソンにも当てはまります。ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。

美容師に求められる3つのスキル

以前に、美容院で髪を切ってもらっている時に、いつもの担当の美容師の方から興味深い話を聞けました。担当の美容師の方が考える、美容師に求められる3つのスキルについてです。

美容師に求められる3つのスキル
・技術
・センス
・コミュニケーション

[スキル 1] 技術

3つのスキルのうち、美容師としてのベースとなるものです。いかにうまく髪を切れるかです。他にも、ムラなく髪を染めたりパーマの技術があります。

同じ仕上がりでも早く切れたり、流れるような手さばきで髪を切れることも技術に含まれます。

[スキル 2] センス

美容師に求められるセンスとは、いかにお客さんの期待に応えた髪型に仕上げられるかです。

お客がこういう髪型にして欲しいという要望にそのまま応えられるだけではありません。時には「こういう髪型も似合うと思いました」と、お客から直接言われていない髪型をつくり、期待を超える髪型を提供できるかだそうです。

お客さんが仕上がりの髪型について明確なイメージがない場合、どういう髪型にするかをお客に聞いても、「おまかせで」という返答になります。

センスのある美容師さんであれば、そのようなお客にも美容院を出るときは満足して帰ってもらえます。一方で、単に全体の髪を短くして整えただけでは、不満までは抱かれないものの、お客が期待した以上の満足感は生まれないでしょう。

流行の髪型を知っていて再現できるだけではなく、いかにそのお客さんに似合う髪型をイメージできるかのセンスがあるかどうかが、良い美容師の条件とのことでした。

[スキル 3] コミュニケーション

3つめのスキルは、お客とのコミュニケーションです。

大きくは2つのコミュニケーション能力です。

コミュニケーション能力
・髪を切っているなどの接客中の会話から、美容院にいる時を楽しい時間にできるか
・お客との会話を通してその人がなりたい髪型のイメージを引き出していく

前者の楽しい時間にできるかには、2つのタイプがあります。美容師が提供する話題が豊富などの話し上手なタイプと、お客の話を親身に聞くことで話相手になる聞き役タイプです。

後者の、お客との会話からいかになりたい髪型のイメージを引き出せるかという視点は、興味深かったです。

「どんな髪型にしましょうか」と美容師のほうから最初に聞いても、その段階では「こうしてほしい」とはっきりとした髪型イメージが返ってくることは多くないそうです。その場合は、雑誌のモデル写真を見てイメージを合わせたりする方法がよく使われます。

髪を切る前の仕上がりイメージの会話だけではなく、髪を切っている途中のコミュニケーションを通じて、お客がなりたい髪型イメージをいかに引き出していくかが求められるとのことでした。

3つのスキルのつながり

美容師に求められる3つのスキルは、それぞれが連動しています。

3つのスキルのつながり
顧客理解:お客さんとのコミュニケーションを通じて、お客がどんな髪型になりたいかや、お客さんの性格や日常なども含めて理解する
提案:時には似合うだろうと思うことを言われなくてもイメージできるセンス
実現:お客さんが満足してくれる髪型をつくる技術

ビジネスパーソンへの一般化

美容師に必要な3つのスキルは、ビジネスパーソンにも当てはまります。ビジネスパーソンも日々の業務で「接客」をしているからです。

ビジネスパーソンにとって、「自分のお客」は必ずしも社外の取引先の人だけではありません。上司や同僚、他部署の人などの仕事を通じて「自分の価値を提供する相手」は全てお客です。

このように考えると、上司や同僚とも日々、接客をしていることになります。

美容師さんの仕事は、お客さんとの接客業です。その意味で、美容師に求められる3つのスキル (高い技術、お客さんの期待以上のものをイメージできるセンス、お客のことを理解するコミュニケーション) は、あらゆるビジネスパーソンにも当てはまります。

データ分析と3つのスキル

美容師に求められる3つのスキルは、自分が仕事にしている分野にも当てはまります。例えば、データ分析業務のケースで考えてみます。

データ分析に見る3つのスキル
高い技術:高度な集計・分析手法を使った経験や統計知識があったり、集計から分析し結果を出すまでのスピードが早い
センス:自分のデータ分析結果を提供する相手が、本当のところは何を求めているかをイメージできるスキル。時には、相手が言っていないことまでつくりだすことも必要
コミュニケーション:相手のデータ分析の背景、要望や目的を引き出す

いくら高度な分析技術が使えても、そのやり方やアウトプットが相手の依頼とマッチしなければどうなるでしょうか。ビジネスの観点からは有益ではないどころか、自分のリソースを効率よく使えなかったという意味ではマイナスです。

コミュニケーションを通じて相手の理解が不十分であれば、分析の手法自体は正しくても、相手にとってはこれが欲しかったとはなりません。結局自分のやったことは間違っていたことになります。

センスは教えるのが難しい

担当の美容師さんから聞いた、美容師に必要な3つのスキルのうち、教えやすいものは技術とのことでした。学ぶ側も、ある程度の時間をかければ一定レベルの技術水準までは到達できます。

一方で、教えるのが最も難しいスキルはセンスだそうです。

理由は2つあり、センスについての自分のやり方を、言葉にして一般化することが簡単ではないためです。

もう1つの理由は、仮にセンスを言語化できたとしても、自分のセンスが、他人にそのままフィットするとは限らないからです。

センスに限らず、自分が持っているものを他人に教える場合、自分という具体例を一般化し、それを相手の具体例に落とすことが必要です。具体 → 一般化 → 具体化 という流れです。

センスについては「具体 → 一般化」と「一般 → 具体化」のそれぞれで難しさがあるのです。

センスを磨き、自分の独自資源にしよう

逆に言うと、技術、センス、コミュニケーションの3つで、センスで他の人より長けていれば、それは自分独自の資産として武器になります。相手に教えにくいということは、それだけ真似されにくく価値があるからです。

どうすれば自分のお客が満足してくれるかをイメージできているかです。ときには相手の期待以上の価値を提供できているか。担当美容師さんとの会話からの気づきでした。

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