向日葵の咲かない夏

道尾秀介さんの小説です。
この方の作品は人に勧められた「カラスの親指」、個人的に気になって購入した「ラットマン」の2作を読んでました。
この方は非常に上手くどんでん返しをする人という印象がありました。そのためどのようなどんでん返しがあるかを期待する一方、邪推せずに素直に読んだ方が面白いのだろうという気持ちで揺れ動いたまま読み終わりました。

あらすじは、主人公が欠席したS君にプリントを届けにS君の家に行くのですが、そこで自殺していたS君を見つけます。
それを主人公は学校の先生に報告しに行きます。そして現場に戻るとS君の死体が無くなっていた、、、。
というものです。

調べて出てくるあらすじはもう少し先まで書いてあるのですが、ここまでのあらすじの方が僕はこの作品を楽しめる気がしました。
この作者の特徴としましてもうひとつは人間の汚さ、気持ち悪さが存分に出てるところです。
「ラットマン」はそこが存分に出ていたと思います。
そこだけでも十分に物語が成立するのですが、それだけでないのが今回の作品のすごい所でした。
作品としての気持ち悪さがあるのですが、それを飲み込んでも楽しんで見れる作品でした。
ストーリーを邪推せずに作者の意図のままに読むのでも十分に面白いですが、少し邪推して先を読んでみても面白いと思います。
先が全て読み切れてしまったならば、それは本当に凄いと思います。
その挑戦もして欲しいです。
僕は途中まで想定通りにすすみましたが、その後ちゃんと驚かされました。

是非読んでみて欲しいです。
よろしくお願いします。



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