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「WASH AND BOOKS」の敗北宣言と今後の方針変更について

WASH AND BOOKS」という入場料制のランドリー機能付きのブックショップを2021年12月にはじめてもうすぐ1年が経とうとしている。ほとんどすべての家に洗濯機はあるわけだし、大物は幹線道路沿いの大型コインランドリーに行くだろうし、デリケートなものは今でもクリーニング屋さんに持ち込む。となると、コインランドリーを待つ間に本を読む風景っていいですよね...という身勝手で一方的な提案をおもしろがってくれるひとなんて案の定いなかったわけだ。「案の定」というならやらなきゃいいじゃんという指摘はとてつもなく正しいけれど、とてつもなくやりたかったんだと思う。
 やりたいことはやってみて、やりながら考えるという姿勢は、読みたい本はすべて買ってみて、置いときながら考える、という姿勢に通じている。なのでいくらいい本棚見せてもらったらそれだけでお金を払う価値があるとじぶんが思ったとしても、それはじぶんだけのことである、という当たり前の事実を突きつけられた一年だった、ということはできるだろう。なのでまずはきちんと敗北宣言をしなくてはならない。負けました。ごめんなさい。

 ここからやりながら何を考えたのか、を書いていきたい。2022年5月に開催した「谷帽子シャツ個展」をやりながら気付いたことでもあるのだけれど、あらためてその縦長の空間を見ると、右側の壁がすべて本棚で、左側にはハンガーラックがあって、真ん中に鏡を置くと、そこはまるでウォークインクローゼットに思えてきたのだ。やはりこの空間が活かされるためには、あらためてささやかに服を提案しつつ、必要なケアとしてのランドリーサービスを提供する必要がありそうだ、という結論に辿り着いた。

 まずできることとしては、入場料制をやめて、事前予約制に変更することだ。その予約システムが確定しだいまたご案内させていただくとして、とりあえずはツバメコーヒーでドリンクオーダーした方で、入場したい方はひと声かけていただければ、ご案内することにする。年内はおそらく『俗物』刊行記念展示とG.F.G.S ボーダーカットソー展示を続けられると思うので、まだ見ていない方はぜひ一度見てみていただいきたい。

そんなこんなで、まず「WASH AND BOOKS」の敗北宣言とともに、今後の方針変更をお知らせして今回は筆を置きたい。

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