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ツバメroof物語(小説編)

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堺市にあるカフェのようなお店の話。 自分たちでDIYして2年がかりで作りました。 まだまだ進化中。日常を小説風にしています。 お店にもぜひ遊びにきてください。
運営しているクリエイター

#デザイン

【ツバメroof物語①】(半分フィクション半分ノンフィクション)/石井-珈琲係

~プロローグ~ 『飽きた』  これが11℃の二人の口癖で、私はいつもその言葉に振り回される事になっていた。  だけど最近では、この「振り回される」という表現は語弊が出てきた様に感じる。  私自身「振り回される」事を楽しむようになってきたし、何より、私も二人と一緒にいる内に飽きる体質がうつってきたせいかもしれない。    11℃というのは、建築士二人のデザインユニット名で、一人は私の姉でアイ、もう一人は姉の友人のその子さんだ。  何しろこのユニット名も、元々はミドリスイッチ

【ツバメroof物語⑪】/石井

イベント出店したことで、課題がいくつか見つかった。 初歩的な事なんだけど、お店にとって大事なチラシがなかった。 そして、その子さんは接客に慣れていないせいか、途中からぐったりしてしまった。 さらにアイは、接客に飽きてしまい、違う意味でぐったりして、座って珈琲を飲んでいる。 お店を始めるのに、大丈夫かこの状況。 とはいえ私も接客は、久しくしていなくて、決して得意とは言えない。 ただ、介護職経験と幼稚園勤務経験があるので、老若男女誰とでも会話はできる。 まさかこの職歴が活き