【ツバメroof物語⑦】(半分フィクション、半分ノンフィクション)/石井‐珈琲係
いつもは、喫茶室になっている10畳ほどの和室に案内された。ちゃぶ台の上には、カセットコンロ、あとは珈琲を淹れる時に必要な物がセットされていて、私達を待ち構えている。まず手書きのリーフレットで丁寧に説明を受けた。そして、お手本にと焙烙で生豆を煎り始めた。
しずくさんは優しい手つきで、静かに物を触る。それは流れるようで無駄のない所作だ。夕子みたいに全然ガサツじゃない。少し心配になってきた。 …が、ここは落ち着いたふりしていこう。
へぇ、珈琲豆ってこんな色なんですね