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ツバメroof物語(小説編)

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堺市にあるカフェのようなお店の話。 自分たちでDIYして2年がかりで作りました。 まだまだ進化中。日常を小説風にしています。 お店にもぜひ遊びにきてください。
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2022年8月の記事一覧

【ツバメroof物語⑦】(半分フィクション、半分ノンフィクション)/石井‐珈琲係

 いつもは、喫茶室になっている10畳ほどの和室に案内された。ちゃぶ台の上には、カセットコンロ、あとは珈琲を淹れる時に必要な物がセットされていて、私達を待ち構えている。まず手書きのリーフレットで丁寧に説明を受けた。そして、お手本にと焙烙で生豆を煎り始めた。   しずくさんは優しい手つきで、静かに物を触る。それは流れるようで無駄のない所作だ。夕子みたいに全然ガサツじゃない。少し心配になってきた。 …が、ここは落ち着いたふりしていこう。   へぇ、珈琲豆ってこんな色なんですね