ドキュメント 女子割礼
こんばんは。
TSUBAKI projectクルーのまゆです!
だんだん暑くなってきましたが、みなさんいかがお過ごしですか?
今回のテーマは「おすすめの本」ということで
私がみなさんにぜひ読んでもらいたい本の一つ、
内海夏子さんの『ドキュメント女子割礼』という本を
紹介したいと思います。
みなさんは、“女子割礼”をご存知でしょうか?
女子割礼とは、アフリカや中東を中心に
成人に達した証として女性外性器の一部、
またはほとんどを切除したり縫合する風習のことです。
主にユダヤ教やイスラム教の国・地域で行われている
伝統的儀礼と言われています。
幸い私たちは日本に生まれ、割礼という風習が無いため
「性器を切るだなんて、恐ろしすぎる!ありえない!!」
と主張できるわけですが、
2017年現在、世界約30ヶ国に2億人以上の女性が性器割礼の
被害を受けたと報告されており、それぞれの地域や民族の伝統に根ざした
儀礼として認められるべきであるという議論に対して
今でも一定の支持があるのです。
初めて私が女子性器割礼の風習を知ったとき、
何か宗教的、民族的な背景があるのかも知れないと予想していたのですが、
この本によると、男子の割礼に対しては旧約聖書で義務とされている他、
コーランでも男子割礼に関する記述が記載されている一方で
女子割礼については宗教的な根拠や衛生上の理由も無く、
性感を失わせ、結婚前の性行為を不可能にする目的として
施されているとのことで、とても衝撃を受けました。
さらに、これまで女子割礼を施してきたのが
伝統的な産婆や散髪屋であったのに対し、
エジプトなどでは医師や看護師といった医療従事者が行う傾向にあるそうで
割礼の「医療化」が進んでいることが女子割礼の廃絶をより困難なものに
しているということを知り、とてもショックを受けました。
この女子割礼は、人身売買はもちろん
ネパールやインドにおける月経を不浄視する
“チャウパディ”にも通じる慣習だと思い、今回取り上げてみました。
この本では、性器割礼が根絶困難な理由や宗教的儀礼、
女性や子供に対する差別などについて、わかりやすく丁寧に
描写されています。
国際協力の道を目指す上で、それぞれの国が持つ
文化的・宗教的な考え方に対する理解の難しさに
直面することは避けては通れないことだと思います。
この本はそのような理解に対する解決方法を導くためのヒントが
書かれていて、特に現場で実際にコミュニティに対して
アプローチを取るような仕事につきたい方におすすめしたい1冊です。
興味がある方は是非読んでみてください!
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