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空を見上げて 口ずさむ詩

先日記事を投稿したあと
改めて懐かしく子供の頃の原風景を胸に呼び寄せていたら

ふと 田んぼの真ん中に座って
よく空を見上げていたなぁと
思い出しました

その時に とある詩を呟いていたと記憶していたのですが
それが カール・ブッセという人の
「山のあなた」だったと
検索して知りました

どういう経緯で知ったのか思い出せないけれど
「山のあなたの空遠く
幸い住むと人の言う」
と言うフレーズが心に残って

山の向こうの空をじっと見つめては
ぶつぶつと復唱していたものでした

小学校の後半は
仲間はずれにされたり
「自分は変わり者なのだ」と言うレッテルを
どこか自分でも思い込んでいたりして

一人だし 寂しいし
とはいえ空想好きが救いとなって
(というかそこが逃げ場となっていたのかな)
人の中で無理に笑顔を作るより
草の中に腰をおろして
美しくてただただ広い空を見つめている方が
よほど安心していたあの頃

「山の向こうのどこかに」
私と出会うのを待ってくれている人がいる
その人は私を親友と呼んでくれて
笑顔で手を伸ばして
「待っていたよ」と
今もどこかで息をして
その人なりの時間を過ごしている

だからその時がやってくるのを
今は楽しみに待とう

そんなことを思いながら
自分を励ましていたのかな

山のあなた/カール・ブッセ

山のあなたの空遠く
「さいはひ」住むと人のいふ
ああ、われひとゝとめゆきて、
涙さしぐみ、かへりきぬ
山のあなたになほ遠く
「さいはひ」住むと人のいふ

上田敏(1874-1916)翻訳 訳詩集『海潮音』に収録


あれから何十年も生きてきて
私は故郷から遠く遠く離れた山の向こうで
暮らしています

私を待ってくれている人と出会えたのか
そうでないのか
気づいていないのか

きっとそう
コーヒーを一口飲み込みながら
浮かべる笑顔が本物でありますように

今も一人の時間に
お気に入りの桜の木の下で
あるいは
仕事の休憩中や
買い物の帰りに
広い空を見上げるわたし

今は
遠く離れた
この空の向こうにいる
家族を思い見上げています


☆あなたがあなたらしく 笑顔で過ごせますように☆

皆さんの心の平安をお祈りしています

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今日の日めくりカレンダーの言葉
自分を信じる
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