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私が岸辺露伴になったら真っ先に読みたい相手

「あぁ、私もヘブンズ・ドアーが使えたらいいのに!!」

つい先日、カツオの一本釣りをする漁師がテレビで紹介されていた。
なんの変哲もない一本の竿でカツオをどんどん釣り上げる漁師。
釣り針に返しがないので、釣り上げられたカツオは船の上で自然と針から外れて落下する。船の中をツル~っと滑っていったかと思うとあっという間に氷水の中に吸い込まれていった。

その間、ものの数秒。

わずか数秒の間に、人生を一変させられたカツオは一体どんな気分だったのか。

ちょっと想像してみる。

気持ちよく泳いでいたら、突然唇を鋭い痛みが襲った。
かと思ったら、すごい力で引っ張り上げられる。

イターッ!! イタタタッ!?

なにをどうする暇もない。

地面に叩きつけられたと思ったら、今度は痛くて冷たい氷の中にドボンだ。

え? え? なに? なんなの???

訳もわからぬうちに、食卓行きが決定してしまった人生。
なんという無情。


次々と船上に舞い上がっては、氷水の中へと滑り込んでいくカツオ。匠の技を披露する漁師より、カツオのことで頭はいっぱいだ。

カツオの気持ちや、いかに。

岸辺露伴だったら、「ヘブンズ・ドアー」で知ることができるのに!

ちなみに岸辺露伴というのは、『ジョジョの奇妙な冒険』の4部に登場するキャラクターで職業は漫画家。スタンドとよばれる特殊能力(彼の場合はヘブンズ・ドアー)の持ち主。ヘブンズ・ドアーを使用すると、相手のこれまで生きてきた記憶や感情を本にして読むことができる。

露伴先生はリアリティのためなら、毒入り料理も食べるし、禁足地に出向いて山の神々と勝負もする。文字通り、命すらかけるちょっとイかれた漫画家なのである。とても人気のキャラクターでジョジョのスピンオフ『岸辺露伴は動かない』シリーズとして実写化やアニメ化もされている。
本編よりミステリー色強めなので、ちょっと気持ち悪くて不思議な話が好きな人にはおすすめです。気になる方はアニメはNetflix、実写はプライムビデオで配信されてまーす。

先日も新作ドラマ『密猟海岸』がテレビで放送されたばかり。
露伴先生、海のとある生き物に対してもヘブンズ・ドアを使ってた。

ということは、私がみたカツオにも使用可能ということ!

私はとにかく、あの無慈悲に釣り上げられたカツオの本心が知りたくてたまらなかった。
もし、私が岸辺露伴になれるなら。
真っ先に読む相手はカツオ。
でもそうなると、次回作はこうだ。

『岸辺露伴、カツオ漁へ行く』




本日のお題は書く部のお題「憧れ~、あの作品の主人公みたく生きたい」からお借りしました。



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