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第93回「読書のすすめの落語のすすめ」ありがとうございました!

先日水曜日、第93回 「読書のすすめの落語のすすめ」リアル会場&オンラインZoom(家族で観れる❗👀❗)
ありがとうございました!

毎月一回の江戸川区篠崎「読書のすすめ」での落語会「読書のすすめの落語のすすめ」、

今回も感染防止対策しっかりと、マスク・消毒・ソーシャルデスタンスのご協力をお願いして。

次のような行程で
◆甲州さとみの“縦糸の読書”のすすめ
◆トゥリーマンの魂のアコーディオン🎶
◆落語なぜなに質問コーナー
◆三遊亭神楽師匠 一席
◆三遊亭全楽師匠 一席

【三遊亭神楽師匠一席】

今回の演目は、「半分垢」。
江戸へ修行に行っていた関取が、上方に帰って来た。帰途、富士山を見て、その雄大さに圧倒!
“大きく見えても半分は雪でございます”と、宿の女中の卑下の自慢。
あらためて富士山を眺めるとさらに大きく見えた、という卑下の美徳がベースになった噺。

江戸から帰ってきた関取、かみさんは“頭は屋根の上一つ出るくらい”と、と大げさに自慢、
卑下の美徳を関取に聞かされて、今度は“蚊のなくように”、と極端に卑下。
その極端な大きさと極端な小ささの、ありえない大小を語るおかみさんの口ぶりに大爆笑!

自分の想像以上の話が展開する時、自分の頭の枠が壊された時、人は本当に面白いと感じるものですね。

【三遊亭全楽師匠一席】

今回の演目は、「壺算」。
大きな水甕を小さな水甕の値段で手に入れようとする悪智恵を働かす長さん、一見理屈が通っているようだが…
丸め込まれた瀬戸物屋の店主のように、観客も頭の中がグルグル目が白黒…

噺家さんの座布団一枚の上の世界に、自分の想像力で躍動と陰影を重ねて、浮き世の片隅を深く味わう落語。

その人情の体験は、自分の血に溶け込み、明日への力と漲ります。

今回も、自分の頭を打ち壊し、人情が満ち満ちてくる、その力の噴射元の師匠方に、感動しました。
有り難うございました。


【縦糸の読書のすすめ】
時代が世の中が変わっても変わらない本質的な人の生き方を歴史や先人から学ぶ“縦糸の読書”のご紹介は、

「女性に関する十二章」伊藤 整 著


ドクスメレーベル第4弾(ドクスメレーベとは、読書のすすめが後世に必ず遺したい本、絶版を復刊したものなど)

今から67年前、昭和29年、戦後9年に発刊された「女性に関する十二章」、明治憲法下の民法“家制度”が戦後廃止され、アメリカ民主主義に染まった時代、男尊女卑が男女平等に、女性をめぐる価値観が大きく変わる中で、婦人公論に連載された記事がまとめられた本。
この女性論は、現代の感覚とは少し異なるところもありますが、人間の本質的なところに迫り、人間論として当時ベストセラーとなりました。

当時も女性の自殺者が増え、著者は語りかけます。“自分一人の命を絶つあなたは、戦争で何百万人も殺す国家権力者よりはマシ。そして、あなたが苦しいのは、あなたが悪いのではなく、社会が悪いのです。ちょっと立ち止まって、世の中を勉強してみてはどうですか”と。

今このコロナ禍で女性の自殺者が増えています。生き方を、社会を、別の角度から本質を見せてくれるこの本は、現代にも必要なものと思います。

「女性に関する十二章」伊藤 整 著
https://dokusume.shop-pro.jp/?pid=161836817 

女性に焦点を当てた人間の生き方論というテーマを、固く難しくならない軽い語り口調とユーモアに引き込まれます。

当時の女性の立場と現代の女性の立場は、環境や感覚が違うところがありますが、本質的なところは同じで、そこを読み解くことを教えてくれたのは、読書のすすめの「成幸読書」です。

「成幸読書」頒布会
清水店主が選んだ今月のおすすめ一冊と、店主とスタッフ小川さんの読み解き方を話す音声と、それを活字にした小冊子が毎月届くのが「成幸読書」です。

先人の魂が時を超えて凍った本、それを情熱で溶かして自分の血肉にするのが読書、読書のすすめがおすすめする良質な本は力になります。

「成幸読書」
https://dokusume.shop-pro.jp/?pid=154569256


ぜひ次回の「読書のすすめの落語のすすめ」で、おすすめさせて頂く本を手に取られ、
落語の、想像力で躍動と陰影を深く味わい、人情の体験をしてみてください。

次回は、9月8日(水)19:30より、
会場とリモートで、お待ちしております。

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