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臨川茶室方丈日記 「屈」 2020.7.1

埼玉県八潮市の吉田普彩先生の茶道教室、中川の堤沿いを少し降りた、一丈四方の方丈の間の臨川茶室。

茶室は小宇宙。そこにすべての道理があり、真と美の極みがあります。それを、心と動作の作法で一つひとつ身に付けていくのです。

日々日常の出来事で、心が大きく揺れ動く中で、道理に沿った中心に戻れるように、

お稽古で繰り返し繰り返し、道理を踏み、真と美の一点を目指し、

考えて、考えて、考えない。
“論理”を手放し、“空”へと飛び込む。

今回のお軸は「屈」


普彩先生が20代修行時代にお怪我をされた時に、師の雪底老師にいただいた書だそうです。

尺取虫は、縮んで伸びて進む。

病気や怪我や、何かの圧力や障害に直面した時、いったん立ち止まり屈むことは、次に大きく伸び上がる力を蓄えるというバネ。

その時は、縮む、屈む、
「屈」になりきるのがよろしい。

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