失われた足利将軍家の襖絵を「復活」させたスゴ技の企画展
東京・表参道の根津美術館で開催中の特別展「将軍家の襖絵」は、東山御物(ひがしやまごもつ)などの収集で知られる室町時代の足利将軍家の襖絵を見せようという企画展なのですが、出かけてみると、あっと驚く展示内容でした。というのは、足利将軍家の邸宅にあった襖絵はまったく現存していないのに、この企画展が成立しているからです。
いったいどういうことなのか? 室町時代の将軍家には、連歌会や茶会を開き、能・狂言を鑑賞する場である「会所」と呼ばれる建物があったそうです。何とも優雅な空気が醸し出