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つあおとまいこのゆるふわアート記

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みなさん、こんにちは! 浮世離れマスターズのつあお&まいこです。ゆるゆるふわふわのアートツアーに参加しませんか。
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2022年12月の記事一覧

人工知能美学芸術研究会が企画したアイヴズの交響曲第4番を聴いてしまった!

3人の指揮者と合唱を必要とする交響曲――こう聞いただけでも、かなりの大曲であることが想像できるのではないだろうか。加えて独奏ピアノ、オルガン、さらにはオンドマルトノという、メシアンの『トゥーランがリラ交響曲』での使用が有名だが、ほかにはほとんど聞かない鍵盤楽器も。米国の作曲家チャールズ・アイヴズの交響曲第4番(1916年)は、こうしたきわめて特殊で大規模な編成を取っているためか、1世紀ほど前に作曲されたにもかかわらず、演奏機会にはあまり恵まれてこなかったようだ。 12月25

川内倫子の光の魔術師ぶりに感じ入る

東京オペラシティアートギャラリーで開催中の「川内倫子 M/E 球体の上 無限の連なり」展へ。会期終了が近いので駆け込みで書き込み。 川内倫子(写真家、1972年生まれ)の作品の被写体は、主に「地球」と「生命」である。上空から遠くの地平線を写した作品は、人間などは小さな存在であり地球の営みのごく一部に過ぎないことを思わせる一方で、樹木のみずみずしさや鳥の飛来などが、地球のスケールに比べればミクロなものにこそ生命力は存在するのだということを感じさせる。柔和な表現による作品の

岡本太郎のギョロリとした目ににらまれるととても楽しい

東京都美術館で開かれている「展覧会 岡本太郎」を訪れた。これまで川崎市岡本太郎美術館や東京・青山の岡本太郎記念館、数年前に東京国立近代美術館で開かれた「生誕100年 岡本太郎」展などでかなり多くの岡本太郎(1911〜96年)の作品を見てきたにもかかわらず、ここでも新しい「発見」があった。そうした経験をさせてくれるのは、企画を十分に練り上げるキュレーターの力があってこそだと思う。今回発見させてくれたのは、太郎の作品に「にらまれる」ときに持つ特殊な感覚である。 のっけから、本流