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美味しさを求めて、自分の首を絞めちゃう

コーヒー生豆を大きさで選別する=コーヒー生豆を体積レベルで均一化するという理屈です。コーヒー生豆を体積レベルで均一化することで焙煎時の熱の入り方が均一化されます。つまり焙煎ムラや焼け過ぎがなくなり、コーヒーが美味しくなる。
だからこそ厳格過ぎるほどの選別基準を定めました。0.2ミリ単位の選別精度を定めたわけです。

我ながら厳しい基準を定めてしまったものです。
まさに超選別と呼べるほどです。

そこから「超選別法」というネーミングにしました(笑)

先ほども述べたように、コーヒー原産国でやっているスクリーン選別にはほぼ意味がありません。スクリーン選別はコーヒーという輸出農作物の商品価値を向上させたいという思惑から、原産国でコーヒー生豆の大きさという独自基準でランク分けしたわけです。その選別基準が必要だからスクリーン規格を定めたにすぎません。

私もコーヒー生豆の品質レベルを向上させたいという考えのもと、原産国と同様に選別基準が必要だという結論に至ったから、なんとなく理解できる気がします。当たらずとも遠からずでしょう(笑)

ただし、コーヒー生豆の商品価値を高める目的での選別について、私と原産国の考え方が同じなのは途中までです。原産国の選別基準がスクリーン規格でコーヒー生豆を横幅サイズで大まかに仕分けることで完結してしまったからです。

実に惜しかったと思います。商品価値を高める目的だったらコーヒー生豆を横幅だけで選別するのではなく、縦幅でも選別するべきだったのです。横幅と縦幅で選別していたら真の意味で商品価値を向上させることができたと思います。しかし選別基準を定めた当時には楕円形のコーヒー生豆を縦幅で効率的に選別する技術が無かったのだと思います。選別方法を研究してきた私にはよく理解できます。

コーヒー生豆を横幅だけでなく縦幅でも選別するという大変な手間をかけてサイズを揃えて均一にするとコーヒーが美味しくなることを私は証明しました。コーヒー生豆を体積レベルで均一化させることで焙煎ムラがほぼ無くなることで美味しさが数段レベルアップすると言っても過言ではありません。しかしそれは、私が自己消費分だけを自家焙煎すれば良いだけの趣味人だからできた事です。

何度もしつこく言いますが、コーヒー生豆を効率的にスクリーン選別で仕分けできるのは横幅に限定されます。楕円形のコーヒー生豆を縦幅で効率的に選別する方法が当時は存在していなかったのです。方法が無かったから大量のコーヒー生豆を縦幅で選別することが不可能だったのです。

当時の原産国の人々がコーヒー生豆の商品価値を高めようとして、できる限りの努力と工夫をしていたのは間違いありません。その情熱には心からリスペクトです。

縦幅で効率的に選別する方法が無いにもかかわらず、超選別法ではコーヒー生豆の縦幅に厳格な選別基準を定めています。ただ純粋に美味しいコーヒーを求めた結果の自己矛盾です(笑)その結果、超選別法はコーヒー生豆の縦幅を100%人力の手作業&目視で一粒づつ選別するという非効率極まりないやり方になってしまったわけです。

美味しさを求めて、求めすぎて、自分の首を絞めちゃっているのです(笑)

しかし!どれほど非効率極まりないドMな超選別法だったとしても、出来上がったコーヒーの味は唯一無二です。美味しくて大人気のスペシャルティコーヒーの風味をかるく超越してしまうほど美味いコーヒーになるんですよ、マジで。

自分が毎日飲む自家消費するだけなら、非効率でも超選別する価値は十分すぎるほどあると思いました。だから私は自家消費する分だけを、毎日せっせと超選別し続けました。

ちなみに、スペシャルティクラスのコーヒー生豆を超選別して作るコーヒーだから、スーパースペシャルティコーヒーとネーミングしました。スーパー=超越という意味なので(笑)

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