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8月4日 ベイルートでの大爆発

イスラエルの隣国、レバノンの首都ベイルートで8月4日に大規模爆発がありました。報道などによると、港に保管されていた硝酸アンモニウムへの引火が爆発の原因らしいです。
現在までに、140人近い死者と5000人を超える負傷者が確認されているとのこと。(8月6日現在)

イスラエルとレバノンは国交がなく、長年敵対関係にあり、2006年にも第二次レバノン戦争がありました。(これは、個人的に、私の記憶に強烈な印象を残した戦争です。)
けれど、レバノンは内戦やヒズボラの台頭、民衆と政府の乖離など複雑な政治状況があり、イスラエルとの関係も「敵対している」の一言では片づけられない様々な要因が絡み合っています。
一部には、南レバノン軍とイスラエルとの関係など、協力的な歴史もあるのです。


とはいえ先日までは、イスラエルとヒズボラの間では軍事的な行動が活発になり、緊張が高まっていました。
その矢先の、この大惨事です。イスラエル政府は、レバノン政府に緊急援助を申し出ました。それが受け入れられる可能性はないに等しいのですが、昨夜はテルアビブ市役所が、レバノンに対する追悼と応援の意を込めて、レバノン国旗を庁舎にライトアップさせました。


昨日まで敵対して軍事活動していた国が、今日は援助を申し出る。これを美談で片付けるのは簡単なのですが、そういうものでもなく、また、イスラエルではこれを「美談」にとらえる人はほとんどいません。
「国」とは何か、「政府」とは何か。誰のための「軍隊」なのか。現代の国家は何を目標にどこへ向かうべきなのか。戦争を続ける民主主義国家イスラエルについて、私にはまだまだ知らないことがある、と思いました。


75年前の今日、1945年8月6日は広島に原爆が投下された日です。多すぎる犠牲を過去にして、日本は、世界は、どこへ向かっていくのか。
「国」とは何か、「政府」とは何か。誰のための「軍隊」なのか。現代の国家は何を目標にどこへ向かうべきなのか。もうほとんど「戦争」を知らない民主主義国家、私の祖国、日本のために、私はもっともっとたくさんのことを学びたい、と思いました。


祈りは、生き残った人たちの心を癒す以外の何かをしてくれるのでしょうか。私にはわからないことしかなくて、そして、これからもずーっと何もわからないまま…のような気がします。

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