読書記録「ルカの方舟」

iTunesで伊与原新先生作「ルカの方舟」を買って読了…
いいものを読んだ…終盤の話には心打たれたし、その後訪れた穏やかな場面にはなんだか涙ぐんでしまった
そしてラストのあの子の話、最後のあの文章には鳥肌が立ってしまった
地球科学や生物、研究倫理やミステリーが好きな人におすすめです
ルカの方舟、というタイトルは生物が好きな人ならピンと来る人も多いかもしれないが、かなり捻りが加えてあるので面白かったし、しんどかった
たぶん、研究者という職業の在り方が問われ続けている今こそ、輝く作品だと思う
何より、狂言回しの彼が思った、ふいに出たあの一言が自分には忘れられない…あれらに密な交流があったのなら、確かにあの時、あの子がいたことで、数十億年ぶりの再会が…

ちなみに、巻末の謝辞で長沼毅先生のお名前が出ていたばかりか、藤崎慎吾先生と共著の本が参考文献リストに挙げられていたのには驚きました

どんなに醜い真実があったとしても、どんなに悲しい理由があったとしても、煌々と輝いているあの星が空にはあって、人はそこへ向かうため、あるいは帰るために目指すのだ、と感じる

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