獣人ネタまとめ1

それはありえたかもしれない近未来 ES細胞による再生医療技術の発達と、生態系サービスの積極的な利用の必要性から、人間の身体に動物のような新器官を付与し、機能を拡張する「軟人体拡張(ソフトヒューマンオーグメンテーション)」が研究され始める
臨床研究まで漕ぎつけた技術は、さながら動物の器官を生やした人間と言った形態だった。この成功を機に、一気に技術は加速。拡張した身体を用いた社会的サービスも普及し、ゲノム編集技術の進歩も相まって、先天的な遺伝子操作で動物の器官を付与される次世代も増える
カラスの脳機能など、様々な他種の動物の生理的・遺伝的機能の研究が進んだ結果、付与される形態のバリエーションも増え、また、人間の脳をより最適化、知能を保ったまま小型化し、生態系サービスに対して適した状態にする研究も進む
人類文明は飛躍的な発展を遂げ、宇宙進出し、それに適した動物の形態のものが選抜される。この頃、原種であるヒトの姿を残したものは絶滅し、動物の器官を一部生やすか、全体が動物的なシルエットになる人間が優占する状態になる。新人類の誕生である
生態系を含めた多くの資源を利用し、同時に遺伝的な分化を果たした人類は、ある時期を境に数を減らしていく。原因は集団内でのボトルネック効果が起きたことで、子供を残す相手がいない、という状況は次第に同種のコミュニティ化を誘発していく
コミュニティ化は徐々に異なるコミュニティとの集団間での断絶を招き、人類文明は徐々に衰退していく。自然環境で生きるのに最適化された身体によって、衰退する文明においても多くの集団は数を減らさず、すでに絶滅した大型動物のニッチを埋めるに至っていく
こうして地球の人類文明は幕を下ろした 残ったのは大型動物のニッチを埋め、生態系に回帰した元新人類たちのみ。しかし、まだ遠い宇宙には知性が残っているかもしれない。そう、変容した彼らはいつの日か、故郷に帰る時を…

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