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石の湯ロッジ「野鳥観察を”学ぶ”セミナー」受講をご検討の皆様へ

こんにちは。写真家の菅原貴徳です。
昨年はじめて実施して好評だった石の湯ロッジでの「野鳥観察を”学ぶ”セミナー」、今年も開催できることになりました。

詳細はコチラ 「志賀高原 石の湯ロッジHP」
https://ishinoyu.com/

予約サイト
https://reserva.be/ishinoyulodge

昨年は、ご参加の皆さんの和気藹々とした雰囲気や、「鳥のことを知りながら観察したい」「鳥の生活を脅かさない観察法を学びたい」という熱心な姿勢に助けられました。講師を務めた私自身もとても楽しかったです。

さて、セミナーに参加いただくにあたり、この講座で目指していることや、事前に知っておくとよいことをお伝えする場を設けようと、この記事を書いています。

キビタキの声を聞くと心躍り、姿を見つけてため息が出ます。

<本セミナーで目指すこと>
 まず、本セミナーですが、「野鳥撮影を目的としたツアー」ではなく、「観察力を磨くことによって、野鳥との良い接し方を学ぶこと」を最大の目標にしています。講座の中で、撮影の機会もあるとは思いますが、それを目的とは定めていない点にご留意ください。また、野鳥を通して志賀高原の自然のよさを知っていただくことも大事な目的です。

 開講期間は、野鳥たちが繁殖に忙しい時期で、1年の中でも観察や撮影に特段の配慮が必要な季節。そのため、少人数で、極力静かに観察を行います。また、野鳥が警戒の仕草を見せたときには、短時間でその場を去るなど、臨機応変な対応をします。野鳥撮影を始めるに当たってとても重要なマナーである一方、それを学ぶ機会がないだけに、貴重な講座であると考えています。

<講座に向けた準備について>
 望遠鏡を持参しますので、まずは気楽に、鳥たちの姿や仕草を見ることを楽しんでいただければと思います。森の小鳥は発見も撮影も難易度が高いので、初心者の方が撮影まで至るのは非常に難しいものです。
 双眼鏡を使った発見のコツを知り、よく行動を観察し、どのように鳥と接していきたいかを知ることが、その後の撮影や機材選びの糧になることと思います。

最低限の事前準備としては、
①野鳥図鑑を1冊手に入れてください!
 例えば「アカゲラがいます」と私が告げた時、その鳥が「どんな大きさで」「どんな色で」「どんな形をしているのか」が分かれば、その鳥を見つけるまでの時間を短縮できます。おおむね50~150種類程度載っている図鑑が扱いやすいのではと思います。

追記:おすすめの本が見つかりました!
「なつのやまのとり」山と渓谷社 piro piro piccolo著
「散歩道の図鑑 あした出会える野鳥100」でも可愛らしいイラストを描いてくださった方の本。図鑑要素だけでなく、素敵なイラストとエピソードが添えられた大変親しみやすい本です。楽しく読んでます〜。


②双眼鏡
 野鳥観察の必須装備で、本セミナーでの必須装備としています。
 一般に、25~32mm口径、8~10倍程度のものが野鳥観察に向いています。
 もしお持ちでない場合は、事前にご相談ください。数量限定でお貸し出しが可能です。

撮影機材だけでなく、鳥を見つけ、観察する双眼鏡。鳥を知るための野鳥図鑑。見たものを記録する野帳があるとよいです。

③カメラ
 必須ではありませんが、講座中に撮影もされたい方は、最低でも600mm相当以上、可能であれば1000mm相当以上の長さの撮影機材が必要かと思います。これから揃えるのであれば、講座の時はまずは鳥を見ることに専念し、実際にどのような機材が必要なのかイメージがついてから購入を検討されれば十分かと思います。

 カメラの設定や、基本的な考え方は拙著「図解でわかる野鳥撮影入門」がありますので、予習いただけると、野外での時間をよりよく使えるのではと思います。ぜひ、ご購入検討ください。

図解でわかる野鳥撮影入門(玄光社)
https://www.genkosha.co.jp/gmook/?p=22280

<講座の人数など>
 参加人数は、最大で6名となっています。本来、野鳥の繁殖期にあたるこの時期は、大勢で野鳥を観察すべき時期だとは思っていません。6名が最大かなと考えています。

 講座中は運転手付きのバスが帯同し、状況に応じての移動や、天候等への対応、後述するクマ対策としています。参加人数が少ない講座なので、費用は高くなってしまうのですが、安全と利便性のため、ご理解いただけるとありがたいです。

<お願い>
 この講座を実施できるのは、志賀高原の自然や野鳥の生息環境あってのことです。現在の野鳥撮影事情を鑑みながら、いくつかのお願いをしています。

 一部の野鳥については、SNS等への投稿をご遠慮いただいています。特に、希少種や、人気のため人を集めてしまいやすい種、餌付けなどBadマナーの被害に会いやすい種…などです。また、観察地についても同様のお願いをしています。

 志賀高原はツキノワグマの生息地でもあり、過去のセミナーでも遭遇しています。いずれもこちらが先に姿を見つけているので、危険には遭遇していませんし、過度に恐れることはありませんが、そのような場所であることはご理解ください。野鳥の生活圏に立ち入っているので、大きな音を出すことは極力避けたいと考えています。

 また、業務として野鳥の撮影会講師を務めている方の参加はご遠慮いただいています。

<さいごに>
 以上、難しいことをたくさん書いてしまいましたが、いざセミナーになれば、自然の音に耳を傾け、気象や木々の芽吹き具合など様々な情報をもとに鳥たちを探していく、とても充実した時間になることと思います。
また、石の湯ロッジの温泉、食事とも素晴らしく(それが楽しみで開講しているは内緒)、昨年は暖炉を囲んで参加の皆さんとお茶を飲むのもよい時間でした。

 そのような場で今年もセミナーを開けることを嬉しく思います。みなさんぜひ、志賀高原でお会いしましょう。


センダイムシクイの囀りを聴ける季節が楽しみです。

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