2023年度 恐竜の谷探検キャンプ 活動のご報告
担当:旭 祐貴(あさひ ゆうき) 【キャンプネーム】ある
こんにちは!「恐竜の谷探検キャンプ」を担当している旭(ある)です。
今年の「恐竜の谷探検キャンプ」は4年ぶりに大白川での開催となり、台風シーズンではありましたが、無事に2回とも目的地への探検を達成することができました!昨年までは参加対象は小学4~6年生だったのですが、今年から中学3年生までに拡大しており、台風やコロナの影響で参加できなかった子ども達も再び申し込んでくれました。
1回目が12人、2回目が15人。合わせて27人の子どもたちと一緒に、秘境大白川を探検しました。参加してくださった子どもたちや送り出してくださった保護者の方に向けて、簡単ではありますが、キャンプのご報告をいたします。
このキャンプは “自分で歩き、探し出した本物を手に取る実体験から、行動して発見する楽しさに気づく” ことを目的に、白川村が誇る秘境の地「大白川地域」のさらに奥深くへと、恐竜の化石を求めて探検に出かけます。
実は大白川には…あの有名な恐竜博物館のある福井県から、白亜紀の地層が続いている谷があります!そこでは恐竜の足跡の化石が見つかっており、今も新しい発見を求めて調査が続いている場所です。そんな谷へ、岐阜県博物館の博士と共に調査探検に出かける3日間です。
3日間の内容を時系列でご報告します。
1日目 ~ベースキャンプづくりと探検隊結成~
大白川での生活はとにかく大変!水は煮沸しないと飲めない山水のみ、電気がないため夜は真っ暗になる森の中で活動です。暗くなる前にテントを建てないと大変なことに!一人ではとても生活できないため、まずは探検隊を結成してチームで活動し、明日の探検に備えました。
白山ブナの森キャンプ場到着
自己紹介「どんな恐竜が好き?」
探検隊結成式
探検隊で恐竜ピクチャー伝言ゲーム
ベースキャンプ設営「テント張り」
入浴「大白川露天風呂」
夕食づくり「カレーライス、フルーツポンチ」
恐竜を探す原生林探検
化石割り出し事前学習「どれが化石?」(2回目のみ)
ベースキャンプで就寝「テント泊」
2日目 ~恐竜の谷探検と博士の森の授業~
いよいよ探検本番です!この日は丸1日、岐阜県博物館の恐竜博士も一緒に探検に出かけます。湖上約2㎞を手漕ぎボートで越え、日陰がほとんどない灼熱の谷の中を片道1時間半かけて足跡の化石が残されたポイントまで歩き続けました。谷の中は貝や植物の化石がゴロゴロ落ちており、拾い集めて化石を探しました。化石をゲットした後は、同じ道を歩いて帰る険しい探検です。
夜にはベースキャンプでスクリーンを使い、恐竜の最新情報盛りだくさんの博士の森の授業を開催しました。
朝食と昼食(お弁当)づくり「ポトフ」
探検出発!
白水湖縦断
恐竜の谷到着
恐竜の谷探検
恐竜の足跡化石露頭到着
谷の中で昼食「サンドイッチ」
化石探しタイム
化石を探しながら白水湖まで戻る
白水湖縦断
夕食づくり「タコライス」
恐竜博士の森の授業
ベースキャンプで就寝「テント泊」
3日目 ~恐竜を食べる?!焚火料理に挑戦~
現代に生きる恐竜の肉と卵を材料に、ベースキャンプで火を熾し、ワイルドな恐竜料理をいただきました。大きな恐竜のお肉と初めて見る恐竜の卵にくぎ付けになりながら、卵を割ったり、火を熾したりして巨大な恐竜料理を作り上げました。
朝食づくり「シリアル、カリカリポテトサラダ」
ベースキャンプ撤収「荷物まとめ、テント撤収」
恐竜を食べる焚火料理メニュー発表
恐竜の卵を割ってみよう
各メニューに分かれて料理開始!「焚火を熾す、パンケーキを作る、肉を調理する」
巨大な恐竜料理をいただきます「恐竜の丸焼き、恐竜の卵のオムレツ、恐竜の卵で巨大パンケーキ」
ベースキャンプ出発
《参加者の皆さんへ》
恐竜や化石が好きな子、とにかく探検に出てみたい子、考古学者を目指している子など、いろいろな人が集まった探検隊でしたが、どの活動も楽しく過ごせてよかったです。熱い日差しの中でも、化石はどこだ、と必死に石を割って探しているうちに、次第に化石の見分けができるようになっていましたね。
何度も「これは化石?」「…それは鉱物だね」と聞きに来るほど熱中しつつ、気づいたら鉱物の方が気になって、集めている子もいました。
今回恐竜は見つからなかったけど、きっと皆が自分の足で歩いて手で割り出し、見つけ出した貝や植物の化石は特別な発見だったと思います。
恐竜や化石について調べようと思えば本やネットで色々な情報が出てきて、博物館に行けばたくさんの標本を見ることができる今日にあえて、ボートを漕いで暑い中歩いて本物を探しに出かけました。しかし色々なところで見られる情報も展示も、その一つ一つは今回のような探検に何度も何度も出かけた人達による小さな発見の積み重ねからできていると、博士の授業でやっていましたね。そうやって少しずつ未知のことを発見していくのが、自然科学の醍醐味だと思います。
≪来年にむけて≫
来年も大白川で探検したいと思っています。今回は中学生も参加してくれましたが、まだまだ定員には達しませんでした。次はもっとたくさんの人数で、たくさんの化石を探して、新しい発見を目指していきたいと思っています。ぜひ過去に参加してくれた子たちも、またリベンジしに来てください!