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“CS向上”を掲げる大企業における【エッセンシャルワーカー】って誰?

社会生活に必要不可欠な仕事に従事している人たちのことを、【エッセンシャルワーカー】と呼んでいる。

緊急事態宣言下でも、休みたくても休めない、医療機関従事者、介護施設職員、生活必需品の製造者、スーパーマーケットの従業員、物流業者、公共サービスや公共交通機関の関係者、学童施設の職員などの人々のことだ。

真の意味で、社会を支えているのは、この【エッセンシャルワーカー】だというのが再認識できた。本当に”ありがとう”と言いたい。


“高給取り”と言われる政治家や大企業役員・管理職は、外出自粛で業務縮小になったところで、すぐに影響がでるわけでなく、給料が減る訳ではない。

しかし、社会生活に必要不可欠な仕事に従事している【エッセンシャルワーカー】は、総じて“低賃金”のことが多く、コロナウイルス感染リスクに晒されている。

この矛盾に多くの人が気づいたことだろう。

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緊急事態宣言が解除され、街には人が戻りつつあるが、全ての業種の売り上げが元に戻るとは限らないだろう。

国際航空運送協会(IATA)の試算によると、航空会社が乗客のソーシャルディスタンスを保つために座席数を3分の1減らして運航すると、運賃を5割程度引き上げなければ赤字になるそうだ。

ましてや、私が開催する飲食店やライブハウスと提携した従来通りのセミナーやイベントを、ソーシャルディスタンスを保って開催したら、赤字どころか、何のためにやってるのか?わからなくなる。

そもそも、私のビジネスが社会生活に必要不可欠な仕事ではないが(苦笑)


銀座や北新地のクラブでも、入口でお客様は、検温されて、手を消毒しなければならない。

同意書に署名を求められる店もあるらしい。(感染経路確認という観点では必要かもしれない。)

ソーシャルディスタンスを保つために、アクリル板で隔てられたソファー席で、フェースガードとマスク装着のママとフロアーレディが接客してくれるそうだ。(TVニュースで観た範囲)

クラブ側の苦労や努力は理解し、応援したい気持ちがない訳ではないが、私は“このクラブ”に行きたいとは思わない。

正直“楽しめない”“面白くない”としか思えないし、わざわざ、今の時期に行く必然性が全く感じられない。

あらゆる業界でも、ニューノーマル経済に対応できるビジネスモデルを確立ない限り、大小の規模を問わず、生き延びていけないことになるのだろう。

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日本では、『雇用は企業に守ってもらう』という考え方が根強いようで、【企業を守ることで雇用を守る】という考え方が通用している。

日本型経営大企業の“諸悪の根源”(私が勝手に言ってる4制度【新卒一括採用】【終身雇用】【年功序列】【定年退職】)で入社した人は、公序良俗に反しない限り、クビになることはないので、働かなくても上司の言うこさえ聞いておけば、“安心だ”と安住しているのだろう。

さて、このニューノーマル経済において、

『名門老舗大企業だから衰退しない』

と多くの人が信じているだろうか?


私が勤務していた損害保険会社の営業部門での【エッセンシャルワーカー】は誰?を考えてみた。(あくまでも私見です。)

ユーザーと直接接している代理店・保険募集人と電話やメールでの照会応答しているのは、非正規社員(派遣社員・スタッフ)だった。

社歴の浅い正規社員も経験を積むために、同様の照会応答業務を行うが、実務的教育も行っているも非正規社員だ。


その他の事務担当正規社員は、何をしているのか?

本部から降りてきた指示・命令・ルールをこねくり回して「あーでもない!こーでもない!」と”会議”や”打合せ”と称した時間潰しをやっている。


営業担当として代理店を訪問して、店主のご機嫌伺いをしていた正規社員は、<非対面オンライン営業>を大前提で、

● 代理店の統廃合(店数を大幅に減らす)を進めている現状

● 移動時間も大幅に削減(訪問がなくなる)

を合わせて考えると、人員過多であるのは明らかだ。


“社内の派閥争い”や“出世のための社内接待”に明け暮れ、忙しいフリをした“管理職”を大幅削減しても、実務上何の問題もないだろう。

テレワーク(在宅勤務)によって、管理職不要論がネット上で駆け巡ったように、実務のできない人は最小限の人数で十分だろう。


という事で、この部門での【エッセンシャルワーカー】間違いなく

【非正規社員(派遣社員)】だ。


同社では、7月以降は、Beforeコロナ時代同様の100%出勤体制に戻るらしい。

本気でニューノーマル経済・環境に対応するイノベーション・働き方改革(リモートワーク含む)を行うつもりなのか?疑問ではあるが、近々大胆な改革計画発表があることを期待したい。

得意の自信満々【自分たちは大丈夫】という“正常性バイアス”という鎧を纏って、”高みの見物”を決め込んでいるかもしれないが?

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国会議員の数が多すぎると言って“是正しよう!”という声を聞くが、その法案を決めるのが国会議員自身で、自分の首を絞めることにもなるので、いつも「絵に描いた餅」だ。
(国会なんて、堂々と“3密”やってる(笑))

『顧客満足度向上』をスローガンにしている大企業こそ、大幅な人員削減でコストカットして、消費者に還元すればいいと思うが、『自己保身第一主義』なので、これも「絵にかいた餅」なんだろう。


“派遣切り”“非正規社員切り”というニュースが日増しに増えていくような気がするが、【エッセンシャルワーカー】である人々の雇用は守って欲しいものだ。


以前勤務した企業で学んだ、正しい言葉の使い方と意味をご披露する。

1.CS活動とは?

(誤)Customer Satisfaction(顧客満足)
(正)Customer Sacrifice (顧客犠牲)

2.SP活動とは? 

(誤)Sales Promotion(販売促進)
(正)Self-Protection (自己保身)

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