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STEPは何をもたらし何を奪っていったのか(大吉加入からこれまでを振り返って)

2023/11/4より開催されたノウハウ継承率UPキャンペーンに付随する一連の出来事により、グレードフェス(グレ7)の環境は大きな転換期を迎える。

虹&金のメッセージカードの大量販売・継承率の増加・基礎能力6%ノウハウの追加により、Ceと特化ポジションの性能が飛躍的にインフレし、それに伴い対面に出た時の評価値が天井(4.2)を叩く事態となった。

シャニソンのサービス開始も重なり、ゲームへの影響も少なくないと考えたため、一つの区切りとして本記事ではここ2年間の運営の歩みをプレイヤー側の私見を交えつつ振り返ってみたいと思う。

ゲーム用語は以前の記事で紹介しているので、わからない用語があるときはそちらを見てほしい。

~2021/12:Voティーカ環境


クッソ懐かしい編成。下の現代Voティーカと比べると何もかもが弱く見える


インフレの果てに…当時の自分が見たら卒倒するだろうな


最強Pカードの代名詞だった【海と太陽のプロメッサ】を擁する
Voアンティーカが1強だったある意味暗黒時代。

興味ダウンと物静かによる遅延盤面を【鱗鱗謹賀】と【プロメッサ】の2大興味無視により奪い去る戦術に加え、奪われたTAをメランコリーによるメン死で強引に取り返すことも可能だった。

対面にVoティーカを程よく引くことが理想とされ、Voティーカ同士の談合のような様相を呈していた。当然ランキングは【鱗鱗謹賀】霧子で溢れかえることとなり、その見た目の悪さも相まって多くのプレイヤーから非難の的となった。

筆者の私見

思い出補正込みではあるが、対戦ゲームの一環境としては非常に面白かったように感じる。
ダメージコントロールに関してはそこそこシビアであり、現在と違いアピール予測なんてものも存在せず、アピールバーも改修前のため構成によっては何度も針のような細さのアピールバーでパーフェクト通すことを要求され、
火力の勘・札切の順序などそれなりに腕を要求される編成だった。

問題はグレ7という狭い村の中だけで最強だったという点。
対面の物静か採用率が非常に高く、他のVoティーカの興味ダウンも含めて遅延盤面が形成されていたため、周りが理解っている人間ばかりだからこそ成立していたマイナー編成だったわけだ。

ランキングとしては最強なのがわかるのに、6以下で使うと大して強くない(ランキングを見ていて感じた筆者の感想)不思議な編成。
長いことランキングを独占していたが、あるサポートの登場で環境は激変することになる。

2022/1/1~:【あけまして大吉】登場


現在まで続く環境の根幹。このカードを採用することを引き換えに編成はある程度どうでもよくなったため、ランキングの面子に一応の多様性をもたらした。

それまで霧子と咲耶のみだった実用的な遅延を、どんなカード(恋鐘以外)にでも持たせることを可能にしたこのカードの登場により、興味ダウンによる遅延は駆逐されることとなる。
また、メンタル3000以上4T以降にDa120%(しかも発動率30%の2回)という破格の条件と倍率を持つパッシブで多くのDa編成が環境を席巻した。

冬優子がCeでもともとPカードを持っている人間が多かったということもあり、ものすごい勢いで使用者を増やしていった。


中でも【アンシーン・ダブルキャスト】黛冬優子をCeに据えたDaストレイライトは、キャラ人気もさることながら、【大吉】直後に追加された【Howling】芹沢あさひの登場も重なり、一大ムーブメントを巻き起こすことになる。

筆者の私見

鬱屈したPL環境を吹き飛ばしたフェスマスターの風を多くのグレフェサーは歓迎した。

このカードを語る上で特筆したいのはグレフェスというゲームを飛躍的に簡単にしたというところにあると思う。

Daストレイを例に挙げると、
1T:ストレイの誰か(可視バフ乗せ)
2T:大吉
3T:リンク札(可視バフ乗せ)
4T:思い出

という黄金ムーブを通すことになるのだが、動きが簡単な上、育成の甘えは大吉の興味UPがごまかしてくれるようになった。

大吉さえあれば環境デッキを組めるという上位勢の布教も相まって(4周年の投票ガシャも流れを掴む土台を作れていた)資産ゲーと思われていた(実際そうだが)グレフェス参入の敷居を大きく下げることに成功したように思う。

出た瞬間は大絶賛されたガシャ、後にあんな悲劇が起こることも知らずに…

対面大吉の運ゲーと揶揄されることもあったが、大多数にとっては運ゲーのほうが精神衛生上よいのは確かで、気楽なグレフェスというような雰囲気があった気がする。
自分のプレミで負けたと思うよりも、対面の理解のない大吉にすべての責任を負わせた方がはるかに健全なグレフェスライフを送れるのは自明なのである。

2022/2~:あれ…?PLのが簡単で強くね?


環境に大吉が増えていった結果、意図的に多リンクPLを狙ったほうが点数が高くなることがわかってきた。
2リンクフェスマスターを上回る多リンクPL時代の到来である。

2T目にリンクを始められるViノクチルは多リンクでハイスコアを狙うにはうってつけの編成だった。


点数を高めるためにTA権がどこまで残るかのチキンレース的なプレイを上位陣は模索したり、リンク開始が早いViノクチルが徐々に台頭してくるなどの変化はありつつも、編成をわざわざ持ち替えずとも残留は可能だったため小康状態を維持しつつ4周年を迎えることになる。

筆者の見解

のちに環境を席巻する爆弾たちが生まれたのもこの時期なわけだが、それを覆い隠すほどの大ストレイ時代。ルールの長さも相まって1プレイの長さが気になる環境だった。

爆弾その1。マイバレ砲にとどまらず現在もDaクラの中核を担う


爆弾その2。現在ではDa編成の後塵を拝するポジションだが、いまだに使い手が存在する息の長いカード


また、狙って勝てる人間とそうでない人間で残留までにかかる時間にかなり差違がでていたように思う。(それでも参加人数が690人超えていたので、当時を思い出すと涙が出てくる)

こういったスコアを意図して狙うことが可能だった。今思うと楽しかったなぁ

2022/4/20~:トワイライツコレクション開催



はづきが使えない(当時は)禁断の集金ガシャ、トワコレがついに登場。
周年で出せばまだいいものを、投票ガシャでDaストレイセットを売った直後に出してくる鬼畜なタイミングなのも相まって相当な不満が出た。(本当に詐欺みたいなタイミングだったし、周りに勧めまくっていた上位勢が詐欺の片棒を担ぐような形になった)
だが、当時では異様な水準のカードパワーに憑りつかれたグレフェサーたちはこぞって完凸。

いまでは珍しくもなんともない虹パッシブ。だが、当時の俺たちはそのパッシブの輝きと異常な性能に脳を焼かれ気づけば完凸していた。


意気揚々と完凸していたグレフェサーたちは4周年の現地で地獄の釜の蓋が開くのを目撃することになるのである。

筆者の見解

いまとなってはトワコレはコスパのいいガシャという認識を筆者は持っているが、当時はそう思えない理由があった。それを含めて次のSTEP編では解説しようと思う。
とにかく地獄だったし、相当数見切りをつけるだろうなと、否応なく予感させる嫌悪感が当時はあった。

2022/4/30:STEP開始、そしてシーズ環境へ

4周年ライブで魔法にかかったグレフェサーを待っていたのはまた地獄だった。
GRAD破壊の後に住み着いたノウハウと継承。
周年の限定連打が生み出した闇の環境。
悪徳と野心、頽廃と混沌をコンクリートミキサーにかけてぶちまけた
ここはシーズのグレフェス。
次回「STEP」
来期も高山と地獄に付き合ってもらう。

筆者の見解

なにもわからないまま始まった新育成シナリオ「STEP」
当時のグレフェサーたちと共にひたすら各シナリオを周回をして、とっかかりを模索していた。
また、今年の最強カードである【CONTLAIL】もこのタイミングで実装され環境を染め上げることとなる。

トワコレ真乃Ceを一瞬で過去のものにした驚異的な性能。思い出加速のみならず撃つだけでCeが6倍追撃なるため、4凸札を初手に引くゲームとなった。2人ユニットに与えていいカードではなかった。

この「STEP」というシナリオはグレフェサーの世代交代を強制的に引き起こすものだった。
カードパワー以上にシナリオのパワーが高く設定されており、プレイ時間に比重が置かれすぎていたのだ。
この仕様は、カードさえあればいつでも最強育成に取り掛かれるGRADとちがい、日々の周回を要求するため、金はあるが時間に乏しい【おじ】のグレフェサーを一気に淘汰した。

また、育成準備に時間がかかりすぎる上に、属性1本で戦い抜くことを許容するほどのパワーであったため、生き残ったグレフェサーたちも環境に合わせて複数属性編成を握るという選択を取ることが出来なくなってしまった。
結果、グレフェサーたちはあれだけ連打されていた限定ガシャを追うことをやめ、一本の属性で戦い始めることとなり、新たにソーダ課金という需要が生まれることとなった。
ソーダ課金とガシャ課金、どちらのほうが運営に利益をもたらしたのかは定かではないが、結果としてグレフェサーの世代交代が起こったのである。


長くなってきたので今回はここまで。
次は来週中に出ると思います。

次回

徐々に環境はSTEPに移行しつつある中、運営は大きなミスを見落としていた!?
STEPを契機に外れてしまった、GRADが抑えていたあるリミッターとは‥‥

次回「2022 ブライダル~水着ガシャ:運営の見落とし」
をお楽しみに!


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