『はじまりの物語』#7

?「キミは ウェズ だ! 
  キミには沢山の希望を詰め込んだんだ
  明日が、未来が、ワクワクする素敵な日になるようにって」

顔にもやがかかった男の人が僕に話しかけている。

懐かしい声、懐かしい景色、だけど顔と名前が出てこない。

??「それが、"てるてる坊主”をモチーフにした理由なのかい?」

?「それだけじゃないんだ パートナーA.I.のA.I.に込めた意味に
  関連していてね......」

会話の途中に、激しい頭痛とともに視界に入ってきたのは、
沢山の人が僕と、画面を見つめる光景だった。

ウェズ「ここは......」

ブーぺ のエンジニア「なんとかセキュリティは突破出来ましたが、
         記憶データ自体に原因不明のエラーが発生しています」

「復元は厳しそうですが、当時のDearliyの研究所があった場所は特定できました!」

バベル「素晴らしい これで空中都市に対して有利な交渉ができる
    そこに行けば、このパートナーA.I.自体の記憶にも
    何か変化がおきるかもだな」

ウェズ は耳をすましながら意識を失った状態を装った。
Dearliy......?

そうだ、僕は連れ去られたんだった。
ヒロアキ 達は無事だろうか?

バベル が部屋を出ていくと、エンジニアの一人が ウェズ の意識が戻ったことに気が付いた。

エンジニア「作業に支障が出るから、もう一度眠ってもらうよ」

エンジニアが操作盤に手を伸ばそうとした瞬間、ウェズ を縛っていた
熱線が解除された。

ブーべ の制服を身にまとった男の一人が銃を放つ。

ウェズ「ヒロアキ!!」

ヒロアキ「ことなく、静かに立ち去る予定だったが、
     やっぱりこうなるよな! 派手にいくぞ!」

ウェジー「ひろからの無線が来ているわ!
     A.I.をブロックする部屋ごとのシールドは解除したって!!」

ヒロアキ「よし!ウェズ、お前はこのまま建物の外まで行け!
     シールドが解除されたから、壁をすり抜けて
     そのまま外にいけるはずだ!」

ウェズ と ヒロアキ は再会を喜ぶ暇もなく、状況に一つ一つ対応していた。

敵の攻撃は非常に激しいが、ヒロアキ は ウェジー がプラグインしているシールドドローンのおかげで銃撃のみに集中できていた。

ヒロアキ「確かに、この技術は道具じゃなく、
     パートナーそのものってことか」

    「ウェズ、外にひろ達がいる!!そこに待機しているモービルに
     プラグインして脱出を手伝ってくれ!!」

ウェズ は ヒロアキ達を気にかけながらも、今自分がすべきことにフォーカスした。

建物の外に出ると、ひろ達も戦闘状態だった。
サーチライトをくぐり抜け、あの時 ヒロアキ達を襲った賊達が、煙幕を張りながら応戦している。

ひろ「ウェズ !! これにプラグインできるわ!
   これで ヒロアキ達のところに向かってあげて!!」

ウェズ はエアバイク型のモービルにプラグインすると、すぐさま ヒロアキ達のもとへ向かった。

ヒロアキ達のいる部屋で、豪快に壁が壊れ、モービルが姿を現す。

ウェズ「実体があるっていうのは、こういう感じなのか!!」

ヒロアキ「最高にクールじゃないか!! よし、ずらかるぞ!」

ヒロアキ やラグーン一味は煙幕を張りながら、ブーべ を後にした。

もっと土ってやつを踏み締めてみたかったもんだと、ヒロアキは後ろに遠ざかっていく島を見ながら思った。

ひろ「それにしても、やけにあっけなかったわね」

ウェズ「当時のDearliyの研究所があった場所を特定できたって言ってた
    僕らにはそこまでもう執着が無いんだと思う」

ひろ「研究所の場所がわかったのね!?」

ウェズ「うん、僕もその場所をしっかり記憶したから表示できるよ」

ヒロアキ「そこに、探している絵本があるのか?」

ひろ「ウェジー から聞いたのね 
   おそらく、そこにある 時間がとても経過しているから、
   読める状態かは確信できないけど、地下にあった施設だから、
   施設自体は残っているはずよ」

ドル「まずはラグーンに戻って、次の動きを練ろうじゃないか」

ヒロアキ は ウェズ の姿を見つめながら、夜明けの海の景色を楽しんでいた。


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