悪は存在しない
美しい森の中で暮らす父娘。その集落にグランピング施設が建設されることになり、手負の鹿が人を襲う(かもしれない)話です。
おなじみの長回し、棒読みに近い台詞回し。
撮影は長野で、森の様子は馴染みのある風景でしたが、現実から少しだけずれ続けており、その違和感を音楽が増幅する。
唸りを上げるチェーンソー、薪を真っ二つにする斧、遠くに響く猟銃。子鹿の骨。血。
淡々としてるんだけど、ずっと不穏なんですよ。
ずっと何か起きそう(でなかなか起きない)。
ロシアンルーレットで空砲を五発ほどやり過ごしたと思いきや、いきなりこめかみを貫くような衝撃。
あ、やばい、これこのまま終わるんじゃない?と思ったところで寸分の隙もなくエンディング。
いったい何をみたのか
本当に「悪は存在しない」のか?
※音楽がすごく良かったです。小さめの映画館中心で上映してるけど、できればデカいとこ(っていうか、音がいいところ)で見ることをおすすめします。
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