一般ゲームオタクの独り言#1:エンダーマグノリア(アーリーアクセス版)

ずっとプレイしたゲームの感想などをtwitter(現X)でつぶやいていたが、まとめて書きたかったりオタク語りをしたくなる時くらいある。オタクだもの。そういう時に思うがまま書く場所として、一般ゲームオタクの独り言と題したシリーズをnoteでまとめる事にしました。今回は記念すべき第一回、最近遊んだ「エンダーマグノリア:ブルームインザミスト」の話をします。アーリーアクセス(2024年4月時点)での感想なので、全部遊べるようになったらまた改めて書く予定。


ゲームについて

本作はAdglobeとLive Wireがデベロッパー、Binary Haze Interactiveがパブリッシャーの…という堅苦しいやつは企業様の発売しました記事でいくらでも見れるしストアページにも書いてあるので、ある程度割愛する方針でいきます。

あと今のうち言っておきますが画像の掲載も割愛します。撮るのがめんどくさい未プレイの方にはやっぱりその目で見てその手で触れて欲しいというのがあるし、既プレイで感想を見たいオタクにいちいち画像差し込んだところで、いらんでしょ。言えば分かるでしょそういうオタクなら。という考えがあります。

さて話を戻して、このゲームは2Dアクション。それもメトロイドヴァニアとソウルライクのドッキング、ビジュアルは全体的に色素薄めで美少女主人公な日本のオタクに刺さりがちなやつとソウルライクのドッキング。BGMは昔はDeemoなど、今はProject Moon作品やゴブリンスレイヤーOPなどで有名な音楽集団Miliが全編手がけており、ビジュアルにマッチした美しくも儚い音楽が流れる。この説明にピンときたらまずはENDER LILIESをプレイして下さい。名前から分かる通り、本作は続編という位置付けになっています。

説明の通り、ゲームシステムはメトロイドヴァニアとソウルライクです。要するに、Hollow Knight(Silksongはいつ出るんだろうね)だとか、Salt and Sanctuaryだとか、そこら辺と同類なわけです。これらをプレイしててエンダーシリーズに興味出たよって人は迷わずGOしていいです。でもまずはENDER LILIESからプレイして下さい。エンダーマグノリアは続編という位置付けです。

なんでそんな続編を強調してんだよ

なんでかというと、2024年4月現在、エンダーシリーズ未経験の方がニンダイでも流れたしと本作を2000円で購入してプレイするにはあまりにもボリュームが不足していると言わざるを得ないから。アーリーアクセス版として発売されているのでまあ全編実装されてないのは仕方ないし全然いいんですけど、新規の方がこれ買うのはさすがにねえ…というくらい短いです。俺は3時間弱で実装範囲全部終わらせた。
そんな感じなのと、あとチラチラと前作やってるとあーこれはそういうやつねってなるテキストがあるので、まずは前作やって、続編をやりたいぜって感じてもらってから購入してもらうのが現在では一番いいかと。

https://store.steampowered.com/app/1369630/ENDER_LILIES_Quietus_of_the_Knights/

基礎はそのまま、随所に感じる進化

最初に悪い印象の事を書いちゃいましたが、俺はめちゃくちゃ良いなこのゲームってなりました。大きな所は全然前作と変わりありません。開始2分くらいまではガワがちょっと変わっただけじゃね?ってくらい同じ。でも軽く進めると様々な所が良くなっているのを感じられる。これこそ正統続編、求めている物がちゃんと出てきた上でさらに新しい要素で楽しませてくれます。

システム面


ゲームの根本的な部分は全く同じ、操作感もほぼ変わらず。ほんのちょっとだけスピーディーになったかな?
そんな中でまず進化を感じたのは画面右上にあるミニマップとそれを拡大したマップ画面。前作では長方形の辺にエリアの出入口の場所だけ示してあったのが、今作ではエリアそのものの形と細かいグラフィックで描画してくれている。しかもご丁寧にここはまだ行けない出入口ですよとか、ここになんかアイテムありますよとか、そういうのを全部載せてくれてる。これはめちゃくちゃ親切でありがたい。どこが行けなくて詰まってたんだっけっていうのがメトロイドヴァニアでは頻発するので、それをメモしなくて済むという事の偉大さ。もちろんある程度ちゃんと探索しないと全貌は見れなくなっているものの、行けるとこ全部行ったエリアは白黒から青く光るようになっているため見逃しの不安とも(ほぼ)無縁。これはまあ前作にもあった要素ではあるけど。なんせちゃんとラスボスと戦おうとしたらマップ埋めせんといかんからね、リリィズの方は。まあとにかく、死ぬほどマップ機能が親切に作られてて感心した。
あとは本作が続編の大きな目玉!って感じで打ち出してるっぽいのが、スキルの選択肢が増えたことかなあ。エンダーシリーズはボスを倒すとそのボスの力を借りてスキルを攻撃技として使えたり探索範囲を広げてくれたりするんだけど、その攻撃技として振れるスキルが前作では1ボスキャラにつき1つだったんですよね。それが今作では3つになってる。遊びの幅が増えるのはとても良い。最初に使えるキャラスキルは1つだけで、解放には専用アイテムが要るシステムです。今時点でも結構貰えたので、最終的には多分多少欠けはあるけど満足するくらいの解放ができる程度には貰えるはず。この辺あんまり絞られると強スキル取り逃してるかもとか周回前提か?みたいな雑念が湧いてちょっとうーんってなるので、気前よく使わせてほしい。

ビジュアルとか設定とか


シリーズものなので当然全体の雰囲気はほぼそのまま。どうもだいぶ前作から時間が経ったらしく、ダクソの時代くらいなふんわり中世感覚だったところから急に魔法と機械が融合したスチームパンクっぽい世界になってて、その汚い裏路地に穢れの汚染を足したみたいな感じになっています。スクラップが通貨なのもそれっぽくていいね。上中下と層があって、上がれば上がるほど豊かになるらしい。それっぽい。煌びやかな上層があるきっかけによって見るも無惨な姿になってほしい。Hollow Knightの交叉路とか、シリーズ跨いでるけどダクソのアノロンみたいな。
主人公のお洋服も白ワンピの素朴な姿からお嬢様のような風格ある感じになりました。しかもなんか結構着替えも用意されるらしい。前作で白ワンピ銀髪ロングの綺麗で素朴な少女が、能力の使用に伴う穢れの蓄積で化け物共に近く赤黒くなっていくの、あれ絶対制作陣の「癖」だったよな。今作では主人公に今のところそんな変化は起こっていません。安心している自分がいる。健康なまま憂いなく走りきってくれ。
マップの話でも言いましたが、そこかしこでビジュアルがブラッシュアップというか、進化してます。前のリリィがパリーンするとことかで見られる若干カクカクしていたモーションが、だいぶ滑らかになっているのを感じます。あとUIが若干リッチになっていたり、使える色味が増えたからか華やかな雰囲気になっていたり、上層の遠景を眺めるところで、なんか言葉にしづらいんだけど綺麗になったなって感じたり。こういうとこでおっとなれるの、いい。クオリティアップ感がある。
あと一番大きな変化、登場キャラが主人公含めてめっちゃ喋る。あと人間がいる。前作は主人公喋らなくて誰もいなくて(死体とバケモンはいる)、騎士くんの話と回想聞いてるだけだったもんな。倒した後協力してくれる元ボスキャラ達の掛け合いとか見れるの新鮮でいい。ソウルライクの主人公ってストーリー中に意思を感じられる場面がほぼないから、なおさら新鮮。まあソウルボーンとそれを色濃く受け継ぐ塩なんかはプレイヤーの行動それ自体が意思になるロールプレイング重視な感じがいいんだけど。俺はNPCは色々喋るんだけど主人公がちゃんと喋らなくて反応もほぼなくて、プレイヤーのプレイスタイルや経験が違うから人によってちょっと関係とか解釈とかが違うふうになっている、そういうのが好き。これは前作が近い。自分から染み出した味っていうのかな、それを味わうのがいい。もちろん主人公にもちゃんと意思と口調があって、キャラが固まってるのもそれはそれで好き。これは今作。映画見てる気分とかに近いのかなあ。自分はちょっと俯瞰気味な立ち位置で、ストーリーを追う感じ。

ゲームのプレイ感など


システムが親切になってようが、見てくれが綺麗になってようが、遊んで面白くなきゃあ全部台無し。超有名クソゲーだってこのキャラだけはいいとか、BGMはいい傾向にあるとか言われてきた。最近はアセットの氾濫でそうでもないけど。
でも本作は大丈夫。リリィズをやってて面白く感じたポイントをしっかり継承しています。ただ前と全く同じかっていうとそうではなく、出てくる敵の傾向がメカメカしくガラッと変わった影響で攻撃パターンがだいぶ目新しくなっています。いきなりチェーンソーブンブンされて面食らった。とはいえ前作では圧の強くて印象的だったボスの穢れによる形態変化もちゃんとあって嬉しかった。これ食いに来たんだよな俺は。
ソウルライクには7割ボス戦を求めているのでボスの話ばっかしますが、前作にボスの法則として用意されていた、形態変化後に追加される攻撃を最初に絶対見せてくれるやつ。これが継承されていたのがとても良い。一定の割合までいくとダメージなしで吹っ飛ばされて仕切り直し、さてここからお前は何を見せてくれるんだ?という期待と緊張、あと1秒くらいの息抜きによるリフレッシュ。これ食いに来てんだよなあ。大ボスはチュートリアルボス除いて3体だったけど、かなり満足感がある。ボス戦が楽しいゲームはいいゲームです。プレイしてて楽しく感じられるとか、インパクトがすごいとか。本作にはそれがちゃんとあります。
一点だけ気になったのが、リトライで最初のムービー飛ばす時いちいち選択肢が出てくるとこ。たった2入力とはいえちょっとめんどくさいかな。

BGM


求めていたものがそのまま出てきてくれました。堂々とセールスポイントとして全編Miliの書き下ろしって言ってるだけはある。それが最高である事だと分かってるやつが来い、そういう意志を感じる。これを目当てに来てんだ俺はよ。ステージ変わる度に一旦立ち止まっちゃう。
エンダーシリーズでの曲は、ちゃんとエンダー味を出しています。プロムンでの曲とか、アニメOPとか、音ゲーでの曲とかとは雰囲気違うんですよね。幅が広すぎる。でもMili曲である納得感がすごい曲調です。
ちゃんとシリーズの雰囲気をそのまま残しつつ、本作の世界観にも合わせている感があります。前作の街付近のBGMでボーカルが入るところは鼻歌だけだったけど、今作では言語で歌ってるっぽかったり。そういうとこでも合わせてくるんだってなった。やっぱりすげえよ。

総評


出来がすごくいいです。続編としてあってほしいところは全部残しつつ、新たな要素や進化した要素もたくさんありました。ENDER LILIESに続編が来た!っていうオタクはもちろん、製品版になればこれ単体でも十二分におすすめできる作品になるでしょう。意外と前作を引っ張ってない。ただ、現時点でマグノリアから始めるのは厳しいかも。ボリュームが少なすぎる。今はまだ、とにかくリリィズの続編を一刻も早く自分の手で触ってみたいんだよって人向けなのは否めないと思います。俺はそういうオタクだったので現時点でも大満足です。アーリーアクセスって言ってるし。このまま変に焦らず、クオリティを保ったまま製品版になって全編遊ばせてほしいです。

https://store.steampowered.com/app/2725260/ENDER_MAGNOLIA_Bloom_in_the_Mist/

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