見出し画像

手で描けば

こちらでは
「コピーライター養成講座
 『ART&COPY』コース 阿部広太郎クラス」
の感想を書かせて頂いているわけですが、
まず宣伝です。恐縮です。

第4回目の課題、
『日本をポジティブにする
 メッセージビジュアル』
にてコピー生のなんばゆきさん
共に制作した企画、
#この1年でやってみた」の
ツイッターアカウントを立ち上げ、
画像ジェネレーターも実装しました。

ここに至るまで、なんばさんのお友達の
プログラマーさんに何度も修正して頂いたり、
画像ジェネレーター企画の第一人者的な方に
アドバイスを頂いたりなど、
(共通の友達がいてよかった……)
結構な時間と手間暇をかけて準備してきました。

窮屈な生活がかれこれ1年以上続いていますが、
そんな中、誰しも振り返ってみると
「結構いろんなことをやってみたよなぁ」
と、少し前向きに思えるのではないか…と
思います。
その輪が広がれば、とても嬉しいです。

よかったらアカウントをフォローして、
ジェネレーターで遊んでみて、
さらによければ「#この1年でやってみた」で
ツイートしてみてください!


……宣伝、失礼しました。
本題に入ります。

第7回のテーマは
「フォトグラファーとの掛け算を。」。

…20名のフォトグラファーさんの
プレゼンを見るという、
かつてない贅沢な経験をさせて頂きました。


……だいぶ大昔のことですが、
写真家を目指していた
大学の後輩と話していた際、
「○○○(大手写真スタジオ)から
 内定をもらったんですけど、
 あそこに行くと作家性を潰されるって聞いて
 断りました」
というような話を聞いて、
「ふーん、そんなもんなんだ」
と思ったりしていました。

それで今回、プレゼンを
拝見させて頂いた皆さんも
大手プロダクションに所属している・していた
経験のある人たちだったわけですが、
作品を見るとまさに20者20様で
圧倒されるばかり。

件の後輩の話を思い出して、
「どこがだよ!?」「十数年誤解してた!!」
と思うしかなかったです。
まさに百聞は一見に如かず……。


今回はフォトグラファーさんがたに
我々の作成した企画を見て
「この作品を一緒に撮りたい!」と
思ってもらうことが課題制作の
目的だったわけですが、
写真を見てからというもの
コピー生の相方さんと(講義の最中にも)
「ゼロから一緒に考えたいよね」
という話になったりしました。

こんなに独自の世界を持った人たち、
自分たちには見えないものが
見えている人たちなのに、
こちらからリクエストするだけでは
失礼というか、もったいないというか。


……そんな皆さんの作品を見て、
そしてお話を聞いて行く中、
特にとある方のプレゼンに
強く惹かれました。

フォトグラファーさんはじめ
制作スタッフで撮影イメージを
共有するためのデザイン見本を、
「デザインカンプ」
「撮影ラフ(略して撮ラフ)」
などと呼ぶわけですがーー

(言葉で説明するのが難しいので、
 フォトディレクションの神様的存在でもある
 石岡瑛子さんのラフを見てみてください。
 こちらの記事の「『TUTU』の提案書」です)

ーーそのビジュアル(=撮影する写真のダミー)
の部分に関して、そのフォトグラファーさんは

「手描きの線がいとおしい」

という発言をされていて、
過去のご自身のお仕事
(知っているもの多数!)の
デザインカンプとともに、
完成品を見せて頂きました。
もちろんすべてのカンプの絵は
手描きです。


…自分自身もある時期
ファッションのお仕事で
多くのフォトグラファーさんと
組ませて頂いていましたが、
その際は「手描きの絵」と真逆で、
がっつりモデルさんの写真に
衣装や背景を合成した
「合成写真」を作ることが多かったです。

その際、フォトグラファーさんがたに
「カンプは手描きの方がいいですよね?」
と聞くと、
100%「手描きだよね〜」という返答。
クライアントさんにも
その旨お伝えしていたのですが、
どうしても首を縦に振ってもらえず。

事情としては、

[クライアント]
完成イメージがリアルでないと現場で不安

[フォトグラファー]
その再現になってしまって面白くない、
現場でジャンプがあっても採用されなくて
つまらない

といったところでしょうか。

(自分の絵が下手で説得力がなかったというのも
 あるのでしょうが…)

ともあれそんなフォトグラファーさんたちの
声を聞いていたということもあり、
自分も基本的にはお客さんに指定されない限り
手描きでイメージ共有をさせて頂いています。


……それで話をプレゼンの場に戻すと、
なんとそのフォトグラファーさんから
自分たちの制作した案が
「推し」に選ばれました。

アイデア自体は
100%コピー生の相方さんのものなので
相方さんのイカしたアイデアと
自分のアイデアの弱さに
(今回は頑張ったけどな〜)
チクショーと思うわけではありましたが、
件のフォトグラファーさんの言う
「手描き線のいとおしさ」に
少しでもかすっていたのなら、
それは嬉しいことだなと思いました。

おまけに言えば、その方とは
子どもの年齢が一緒だったり、
幼馴染が仲良くしているミュージシャンとも
(流れ弾的ラッキーで自分の仕事を
 褒めてもらったこともあり)
がっつり仕事をしているようだったので、
「友達になれるかも…!」などとも
思ったり(笑)。

…なにはともあれ、
フォトグラファーさんと話すきっかけが
生まれたことに感謝感謝の思いを抱きつつ、
オンライン講義のスイッチを
OFFにしたのでした。


……そしてここから余談です。

(毎回大半が余談みたいな記事ではありますが)

この日、リアル受講の予定で表参道に向かう
準備をしていたわけですが、
出がけに突如仕事で急ぎの作業が入り、
あえなくオンラインに。


…その努力が報われたのか、
週明け、その案件のプレゼン勝利の一報が。
おまけに言えば、採用になったのは
複数案の中に自分がネジ込んで
(捨て案扱いだった)
自分の手描きイラストを使った案。

プレゼンまでは絵柄もウケて
「採用された際、
 島田画伯に描いてもらいましょう!」
とも言って頂いていて、
そして何より掲載メディアも大きいので
「自分の絵が載るぞー!!!」「親孝行できる!」と
テンションは爆上がり。

……だったのですが、その後色々あって
「やっぱりプロに描いてもらいましょう」
という流れになりました。

まあ、フォトグラファーさんであれ
イラストレーターさんであれ
様々な人たちと一緒にお仕事したいので
もちろんいいのですが、
たまには自分の足跡も残してみたい気持ちも
(やはり)あるわけで…。


……と、そんなこんなでまーあ人生
なかなか思うようには行かないわけですが、
ともあれ自分ごときの引いた線でも
気に入ってくれる人がいるのであれば、
「手で描く」ことは一生やめずにいたいと
思います。

そして次回はいよいよ最終回。
はっきり言ってだいぶくすぶっているので、
後悔のないようやり切るぞー。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?