小さな選択が未来を紡ぐ
母方の祖父が介護施設に入っている。
祖父はもう80後半。
先のことを考えると時間が限られているかもしれないと言われ、最近会いに行った。会うのは約20年ぶり。
施設に到着し、受付で「予約していた者です」と伝えると面会スペースへと案内された。
しばらく待っていると、ゆっくりと車椅子を押されながら祖父が現れた。
正面で向き合っていたが、目線が合わず、呼びかけても反応がなく、私たちを認識していなかったっぽい。
「会ってもびっくりしないでね」
そんなふうに母からは言われていたが認知症の進行は予想以上だった。
母が「お父さん」と何回も呼びかけ「元気にしてる?」などと話しをしている姿が心に残っている。
その場面を目の当たりにして、「祖父は何を感じているのだろうか」と考えた。祖父の心の中には、どんな風景や思い出が浮かんでいるのだろうか。
現代は「人生100年時代」と言われ、長寿が当たり前となっています。
しかし、私たちの身体や心は、実際に100年間の人生を健やかに過ごすための準備ができているのでしょうか。
技術の進歩や医療の発展は、私たちの寿命を延ばすことはできてもその質を高めることは難しいのかもしれません。
未来のために何ができるのかと考えるとき、環境や社会問題が頭に浮かぶかもしれません。しかし、その前にまずは自分自身の健康や幸福を追求する時間を持つことが大切ではないでしょうか。
人生には必ず終わりがあります。
「あの時の選択は、、、まあ悪くなかったな」
そう心から思えることが多ければ多いほど、後悔の少ない終わりにすることができると思っています。
そのためにできることは何か? それは「いい思い出」をたくさん作ること。
最近はそんなふうに考えています。
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