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熱情と狡猾さを兼ね揃えた“狩人” 唯一無二の場所で、ダニ・ガルシアは全てを賭す

青々としたピッチの上で獅子奮迅の活躍を見せる背番号『14』
時に激しく、熱く。
時に冷徹に、老獪に。
攻撃の芽を摘み、瞬くまに獲物を仕留める姿はまさに“狩人”
相手サポーターからは“嫌われる選手”
それも、彼の魅力なのかもしれない。
熱情と狡猾さを兼ね揃えた“狩人”は。
あるべきフットボール文化を守り続ける唯一無二の場所で。
現代フットボールへ反逆を誓う。

アトレティック・クルブは16日、MFダニ・ガルシアと2024年6月30日まで契約を延長することを発表した。

1990年5月24日生まれのダニ・ガルシアは現在31歳。レアル・ソシエダの下部組織からアリカンテ(2015年にクラブ解散)へと移籍した後、ヘタフェ(Bチーム)でのプレーを経て、2012年夏にレアル・ソシエダに復帰した。同年夏に当時3部のエイバルへと期限付き移籍加入したダニ・ガルシアは同クラブで主力選手としてリーグ戦41試合に出場し、2部リーグ昇格へ大きく貢献。2014年夏に完全移籍に切り替わると、エイバル在籍6シーズンで公式戦通算224試合に出場した。

また、2015年夏にエイバルへ加入したMF乾貴士とは“戦友”であり“親友”。エイバル退団を発表した際に、乾貴士は自身のInstagramで思いの丈を綴っている。

「ダニありがとう(^^)ダニ大好きやー😆✨ほんまにいい奴!! 選手としても人としても尊敬できる選手!! 今までもこれからもずっと俺の中の1番のキャプテン!!」

2018年夏にアトレティック・クルブに加入したダニ・ガルシア。在籍4シーズン目を迎えた同選手は公式戦クラブ通算137試合に出場し、2020-21シーズンのスーペルコパ・デ・エスパーニャ制覇に大きく貢献した。

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今季も公式戦29試合に出場中のダニ・ガルシアは、八面六臂の活躍でチームを支えている。“2強喰い(バルセロナとレアル・マドリード)”を成し遂げたコパ・デル・レイでの奮闘も素晴らしかったが、1月に行われたスーペルコパ・デ・エスパーニャ準決勝アトレティコ・マドリード戦での同選手は圧巻のパフォーマンスだった。敵陣でセカンドボールをことごとく拾い、カウンターの芽を摘む。さらに、ニコ・ウィリアムズの逆転ゴールをアシスト(僥倖だけど笑)し、決勝進出の立役者になった。

その一方で、今季の公式戦でイエローカードを提示された回数はチームトップの10枚。アトレティック・クルブ全体は62枚(レッドカードは2枚)なので、6枚に1枚は同選手が受けていることになる。それでも、攻撃の起点となる選手に激しく体を寄せ、ピンチとみれば戦術的ファールも厭わない。そんな、ダニ・ガルシアがいなければ、勝ち星をいくつ失っていたのだろう。

ダニ・ガルシアはアトレティック・クルブとの契約延長に際し、胸中を明かしている。
(以下、スペイン紙『アス』より引用)

「幸せだよ。最初からピッチ上で勝つことを念頭に置いていた。それを成し遂げるために、今季はここまで努力してきたつもり。僕はクラブに残るつもりでいた。アトレティックとサン・マメスでのプレーは唯一無二だ。これからも続けていけることをとても嬉しく思う」

「この素晴らしいクラブに来て以来、僕はいつも街中で多くの尊敬と愛情を持って接してきたし、それはピッチの上でも同じ。良いプレーもあれば、悪いプレーもね。でも、試合にすべてを賭けるからこそ、みんなに共感してもらえるんだ。アトレティックでのキャリアを終えるまで、僕はすべてをピッチ上に置いていくつもりでいる」

1月24日に行われたラ・リーガ第22節ラージョ・バジェカーノ戦で、同リーグ通算250試合出場を達成したダニ・ガルシア。熱情と狡猾さを兼ね揃えた“狩人”は、属地主義を掲げ、伝統を踏襲するクラブで、ビッグクラブを相手に全てを賭して戦い抜くだろう。そしてそれは、ダニ・ガルシアが歩んだ旅路として、ファンの間で永遠に語り継がれていく。親から子へ、子から孫へと。

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