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「情報とデータの違い」って、色々あるんだなぁ。という話。




個人情報、個人データ。


パーソナルデータ。


個人に関する情報。



このあたりの違いを正確に説明できたら、結構、すごい。



ちなみに、「情報とデータの違い」の意味についても、情報科学の文脈と、個人情報保護法、データに関する契約みたいな文脈で微妙に違うみたい。

これを解説してみようと思います。


これが、色々こんがらがっていることから、理解が難しくなって、分かるけどなんとなく解像度が荒い、みたいなことが起きがちなのかなぁというのが僕なりの仮説です。

そういうのって、あんまり説明がないのでnoteにしてみる価値があるかな、と。


一番ありそうなのが「情報とデータの意味の違いを、そもそも意識していない・意識する必要性がない」というケース。


情報と、データ……って似てますよね。


語感というかイメージが。情報を英語にしたらデータ……くらいの関係性というか(そうじゃないですか?)。


ここで、情報とデータの違いについて意見を募ってみました。

データを日本語で言い表すと決まった訳はなさそう!! これは発見です!!!

どうやら情報とデータって明確に違う意味が存在するらしいということを、割と最近(!)知りました。知ってたかもですが意識してなかった!

そして、個人情報と個人データの意味の違いについては、個人情報保護法の定義と、一般的な情報科学の分野における定義はどうやら異なるらしいんです(むしろ、ベクトル的には逆の意味くらい)

その上!さらに、GDPRなどのPersonal Data(パーソナルデータ)については、文脈においては日本の個人情報保護法の「個人情報」と比較されることが多いですが、そこにおけるPersonal Dataは、日本の個人情報保護法上の「個人情報」とも「個人データ」とも意味がそもそも異なるのです(ややこしいな、オイ!)

むしろ、GDPRにおけるPersonal Dataは日本の個人情報保護法の「個人に関する情報」が概念としては近いみたいです。

・・・このあたりの定義のズレ、一旦、関係者間できちんと整理してから議論を開始した方が良さそうですよね。

暗黙の了解になっていそう。

話は戻って、情報とデータの情報科学における定義についてざっくりと解説してみます。

「データ」というのは、例えば外気の気温を計測した結果として出てくる、具体的な気温の数値。


「情報」というのはそのデータを受けて「今年は例年よりも暖かい」という風に、人にとって意味のあるものに変換されたもの。

データの集合体から、何らかの人の判断や、これまでのデータとの比較を経て、情報へ昇格する。 というようなイメージでしょうか。

どうでしょう? このイメージ、情報とデータの意味の違いとして、普段から認識していましたか?(僕はあんまりしてませんでした)


ところで自分でこの解説を書きながら、どこから情報? どこからデータというのは、相対的なものなのかもな? という気もしました。


     データ    情報

    気温が20℃ → 暖かい


というのは、前提として、今は冬・場所は日本の関東地方・というような条件があった場合に成り立つ判断のような気もします。


データはいろいろな組み合わせ、条件のものがありますが、データはデータでしかなく、そこからどのような判断、印象を出すかは前提条件によって様々なのかなと思いました。 そういう意味ではデータと情報はやはり全く違うもののような気もしてきました。

そして、個人情報保護法における「個人情報」と「個人データ」の意味の違い・・・これは、今説明してきた意味とは全く違うものであることは、個人情報保護法を勉強してきた方にはよく分かるかと思います。

一応、説明をしておくと。

「個人データ」は、検索が容易な様にきちっと整理された個人情報のことをいいます。
よく例えられるのは、バラバラで管理されていない名刺の1枚1枚だと、個人データではない。
それが五十音順にファイリングされて探しやすくなると、そのファイルの中の1枚1枚が「個人データ」になる。

みたいな感じです。

えっ? っていう感じじゃないですか。

「データ」と「情報」の使い分け、それで合ってる!? っていう印象を受けました。

いかがでしたか。情報、データという見慣れた用語にもこういう風に大きな意味の違いがあることが分かりました。


日常用語こそ、注意深くその意味の違いを理解しておく必要があるのかもしれませんね。


最初は些細な違いの様に思うかもしれませんが、その意味の違いが積み重なって大きな誤解につながったり、コミュニケーションのギャップ生み出すことになったり、その制度が「専門家しか分からない難しい分野だ」という風に避けられてしまうのではないかなと思います。

個人情報保護法、プライバシー、セキュリティの分野はなんとなく自分も当事者だし親しみやすいように思えて、でも専門的でとっつきにくい、みたいな印象もあるのは、こういう小さなズレの積み重ねの結果生み出されているのかなぁなんて思っています。

少しずつこのあたりをクリアに、解きほぐしていって、「この分野って一見難しく思えるけど、それは○○な理由があって、それを解きほぐせはそこまで難解じゃないんだよなぁ~」という風な世界に、この noteで近づけたらうれしいなぁと思っています。

今回の様な話をもっと深めたい時に最適な本がこちら

ではでは!






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