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プライバシーとセキュリティの違い〜DX時代における企業のプライバシーガバナンスモデルガイドブックver1.3 を読む〜

多分様々な文献や本でも引用されているので「どこかで見たことあるかも」っていう感覚になるかもしれないこの「プライバシーガバナンスモデルガイドブック」

プライバシー保護とセキュリティ対策の関係についての一つの説明として分かりやすいものがあったので紹介します。

引用:プライバシーガバナンスモデルガイドブック P18

これまでもプライバシーとセキュリティの関係を自分なりに説明するときに、セキュリティが担保されていることではじめてプライバシーも保護される。セキュリティは手段でプライバシーは目的、、、みたいな構図で語ることがありました。

一方、この図ではセキュリティを担保することが逆に別のプライバシーの侵害に繋がりうることを具体的な例で解説していて良いなと思いました。

こういう異なる権利利益間で調整をはかる、バランスを取る、という事を見るに「憲法で学んだ思考法」と良く似ているなぁと思います。

「表現の自由と営業の自由のどっちを優先するのか?ーみたいな議論において、抽象的な権利の側面を比較するのではなく具体的な規制の対応や達成したいゴール、代替手段の有無、というような事を分析的に考えるのが大事だったなぁと思い出しました。

多分、究極的な利害対立を調整するための原理として、憲法学の思考法は普遍性があるのかもしれませんね。

という、憲法の日にちなんだnoteでした。

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