見出し画像

「『無理しないで』はプレッシャー。どうせなら『頑張ってるね』と言ってほしい。」から考えたこと

綜合キャリアトラスト システム担当の田畑です。

似たような言葉で、私が裏の意味を考えてしまう言葉のひとつに、
「残念」という言葉が挙げられます。

なんだか責任を放棄した無責任な言葉だと感じてしまうのです。
主語なしに安易に成り立ってしまうインスタントな言葉だと思います。

自分が残念だということか、残念な結果しか残せなかったことへの指摘なのか…。
とにかく宙に放たれて救いようもない言葉のように思われてしまうのです。

ここでは「惜しかったね」や「次はうまくいくよ」などの言葉をかけていただけると嬉しいと思います。


ただそういう私も、「やることがたくさんある」等の返答に、
「あまり無理しないでね」と言ってしまうことがあります。
たしかに「無理しなくても良いけどやることはやってね」という意図をもって言っています。非常に無責任ですね。

やはりここでは「頑張りやさんですね」等と返したほうが良いですね。


こういう言葉ひとつひとつを感性高く、丁寧に使っていくことが生きやすさにつながっていくと思います。

野放しにする武器のような言葉や一時の気休めにしかならない言葉ではなく、
花を贈るような、ただそこにあるだけで美しい、癒される、元気が出てくるような言葉を贈るよう、今からまた徹底します。

---

以下記事本文より引用
*プラスハンディキャップ様より掲載のご了承をいただいております。

言ってもらってありがたい。けど、心のどこかで素直に受け取れない。そんな言葉はありませんか?その人の本心か分からない、あるいは、自分が後ろめたいなど、色々な場面があると思います。


そんななか、私がモヤモヤするワードトップ2はこれ。


「無理しないでね」
「頑張らなくていいんだよ」


大抵は頑張りすぎていたり、落ち込んでいたり、そんな相手にかける言葉だと思います。私自身、体調を崩しがちなので、こう声をかけてもらうことがあります。しかし、その度に、遠回しに「元気になれ」「健康になれ」と諭されているように感じてしまうんです。


被害妄想だと思われるかもしれませんが、とりあえずこう言ってもらっても、100%ありがたい気持ちで受け取ることができない自分がいるのは確かです。


意図はわかるし、自分でも周りに使ってしまうことはあるので、言葉自体を否定するわけではありません。でも、持病がある身としては、「健康になる/ならなければならない」と思ってしまうと、なかなか簡単には受け入れられないものだったりします。


この背景としては、双極性障害2型という精神疾患があることが関係しています。これは躁状態とうつ状態を繰り返す病気です。特に2型の場合は軽躁状態といって、一見すると「最近調子良さそう。いろいろやってるな。」くらいの状態と、明らかなうつ状態を繰り返します。


体調が悪い時(私の場合は主にうつ状態になった時)ほど、いろいろな心配事が頭をよぎります。これから生活していけるのか、今後もっと悪くなってしまったらどうしたらいいのか、などなど。「なんとかしないと」と、とても焦る。そんな時に「無理しないで」と言われると、正直とてももどかしいです。「いや、頑張りたいのに!」と。


(一方で、重要な点として、自身の経験も踏まえると、実際うつ状態の時や体調が悪い時には正常な判断ができなかったりするので、うまく周りに頼りつつ本当に無理しない/頑張らないに越したことはありません。)


画像1


では、この場合、うまく励まし励まされるにはどのような声かけが良いのでしょうか。


まず、病人なりに頑張ってることもまぁまぁあって、それを認めてもらう方が気が楽です。精神疾患の場合だと、生活や環境のコントロールなどがあるでしょう。「無理しないでね」という漠然としたエールより、「〇〇を頑張ってるね」と言ってもらうと、多少こそばゆいかもしれませんが、より安心できます。


あるいは、「〇〇はこうした方がいいんじゃない?」という具体的なアドバイスに言い換えてもらう方が受け入れやすいです。具体的に指摘されると自分の行動を客観的に振り返るきっかけになります。


こうしてみると、言い方は違いますが、冒頭の二言と伝えたい肝の部分は一緒になりませんか?もちろん、これはあくまで私の場合です。人が違えば、ちょうど良い声かけも違うでしょう。


誰でも生きていれば多少無理をすることはあるし、頑張れるなら頑張ったほうがいいとも思います。それは病気や障害と付き合ってる間も同じです。頑張る内容と程度の問題はその時々であるとして、多分、誰もが頑張っていることを認めたり褒めてもらう方が、本当の意味で無理なく、前向きに毎日を過ごす力につながるのではないでしょうか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?