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”魔術師”的リーディング演習

2回目の記事は、大アルカナの順番通り魔術師のカードでいきます。今後
順番通りにいくかはちょっと思案中です。
魔術師(マジシャン)または奇術師という1番のカード、大道芸人と訳されているときもあります。絵柄はマルセイユもライダー版も道具を机の上に並べ、自分のスキルを披露しています。手に持っているワンドが火、卓上のナイフが風、カップが水、コインが地の4元素すべて手中にある状態。そのどれを使うのか試行錯誤しているようにも見えるし、自分が始めたビジネスのスキルアップを目指して実地練習している。はたまた、いままで頑張って習得したスキルをお披露目。新しいスキルそのもの演習、新技を取り入れる。などが魔術師の世界観です。また、マルセイユ版の魔術師の帽子、ライダー版は、図柄のトップにインフィニティのマークが描かれていて、普遍的な1そのものの始まりのエネルギー、創造性の無限の可能性なども要素として考えられます。
ここまでは、本を読んでいくと得られる知識なので、実際にこの魔術師が出た時に私ならどう読むのか…というところに触れていきたいと思います。

まず、タロットを引くときの枚数はというと、もちろん特に決まりはありませんが、まずは、オラクル的に1枚でという場合。
その場合は、魔術師のキーワードを思い浮かべて、自分の一番ピンとくるものを選択します。 魔術師のキーワードには、 心機一転、スタート、演習、実習、スキル習得、すべて持ってる、準備万端、さあ始めよう! これが逆位置になると、いろいろ勉強してきたけど、準備したけど、自信がない、躊躇してる、なにか後ろ髪をひかれるようなことがある、一歩ふみだせない、自分が見えていない。などなど、あくまでも一例です。ライダー版だともっと自信のあるように見えるので、0から1を生み出す万能の存在とか創造性の象徴とか、カリスマ的なイメージもあります。このキーワードだけで難しいのはキーワードだけではまるで正反対の意味になってしまうことがあります。例えば、始めたいことがあるけど、なにかまだ勉強したほうがいいとか、いやいやすぐスタートしていいなど、魔術師はどちらの意味にもとれてしまうのです。もし質問者さんが、それまでにたくさん勉強してすでにいろいろ習得されている方であるなら、もうすべて持っているから、そのスキルを統合して新しい一歩を踏み出すときとお答えしますし、それまで自分を抑えて歯車として働いてきたけど、なにか自分にもできるかも、一つ興味のあることがあってそれを学びたい人が引いたときは、まずはそのスキル習得のために学校へGO!みたいに読めるわけです。あくまでも質問者さんの状況によるのです。なので、知っている方なら、近況を踏まえてお話します。初めての方の時は、キーワードをいくつかお話して本人がそういえば。。とお話し始めたところから拾います。ヒントをくれない方の場合は、服装や表情、顔色、まとっている雰囲気などをトータルでみてお答えするようにしています。


2枚以上引くときは、ほかのカードとの組み合わせで読むのでより、教科書的なキーワードにないものも考慮します。複数枚で読むほうがヒントというか、ストーリーが見えてくるので、タロットの時は複数が好みです。このストーリーが見えてくるというのは、カードを並べることによって、絵が展開していくことで言葉のない絵本を読むような感覚になります。面白いことに、その時その時でよく3がでるとか、全体的にソードが多いねなど、その時の質問者さんの状態によって引くカードに統一性がでてたりすることがあります。そうなってくるともうタロットが勝手に現状を映し絵のごとく反映してるだけなので、得られる印象や世界感を受け取り、カードとカードの間を読んでいくという作業になります。

 あ、ちょっと脱線してしまいましたが、魔術師(マジシャン)のカード、スプレッドリーディング展開編にもどりますねw。
以前ちょっと失恋中だという友達からの依頼でケルト十字で観ていた時のことです。最後の10枚目にこの魔術師が逆さででました。
その一つ前のカードはJudgement 審判。しかもこれもまた逆でした。わたしは普段は逆位置をあまり採用しないのですが、(正位置だとしても場合によっては逆も考慮して読むので、カードの向きにこだわらないという意味です。)この時はなんだか逆位置がぴったりだったので、そのまま逆にして読みました。
というのも、質問者の状況としては別れた人とすぐに決別するわけでもなく、流れで別れましょうとなったものの、まだ一緒に暮らしていて、その後お互いに大きく揉めることもなく、均衡が保たれている状態なんだとか…なんとなく元さやの可能性がちらちら。その中ででてきた最後の2枚、審判逆と魔術師の逆。審判逆は、位置的に本人の望みなので、そのまま最終決議の保留、先延ばし、まだ審判を言い渡していないし、渡したくない状態。そこへ魔術師の逆。このまま次へいくのかいかないのか、最終カードで迷いが出ていると読みました。
もし、2枚とも正位置で気持ちよくでていたら、きっちりとお別れという決断して新しい展開へ前進して、関係性をリスタート。お互いのできることをオープンにしていくことでそれぞれの道を歩み始めると読めたのですが、逆位置は、決断の保留とやっぱり元さやを意識しているように見えてしまいました。新しくスタートを切るというよりは、いままでの関係性を見直し、ちょっと役割変えてみたり、必要のないものを精査してみる。二人にとって必要な要素は残しつつ、今後とくにいらないかなと思うものを手放していく。これは今だけじゃなく、今後また何かのタイミングで同じように問題点をテーブルに広げて、二人にとって必要なものそうでないものを精査していく、そういうことをすることで二人の関係性をいつでも無理のない状態に保つ練習なのではないかなと思えたので、その場では保留。だね。とお伝えしました。
 
このリーディングで採用した魔術師的キーワード。
 
新しいスタート
問題点をテーブルの上にひろげる
必要なものを精査する
よりよくなるための練習
 
魔術師というカードの意味の中に実習、演習というのがありますが、今回の記事は魔術師の意味と共にタロットの実演話をまとめてみました。


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