聾学校で私たちは「目」をそばだてて先生の話を聞いた。だが、一般高校ではいくら目をそばだてても、聴こえなかった。
聾学校では、手話はタブーだった。
先生方も子どもたちも、保護者たちも、手話をしなかった。時折、休み時間に、子どもたちが何か手話で話しているのを見かけたぐらいだ。
そんなわけだから、当然運動会も卒業式も、口だけで進行された。そこに手話はまったくない。
聾学校では、みんな「わき見」をしなかった。始業式終業式、運動会や卒業式練習では、「目」をそばだてて聞いた。わき見よそ見をして、何かを見過ごした(聞き流してしまった)とすれば、それは本人の「不始末」であった。
先生は、話す前に、誰