過保護と過干渉~教育学部に進んで後悔することになった話①

こんばんは🌙
珍しく先程まで気持ち良く眠っていました。
でもまぁ朝までグッスリ寝かせてもらえることは当然なく…残念ながら中途覚醒…(-ω-;)
せっかくなので、書きたくて最近温めていたことを書いてみますね。


突然ですが、私は教育学部を卒業しています。
授業は楽しかったですね。専攻している英語の授業はもちろんのこと、教育学や教育心理学など、教育学部ならではの授業も割と興味を持って楽しく受講していました。
でも……知りすぎてしまうって、やっぱり良くないことが起こるんですよ。知らない方が幸せなことってありますよね(笑)。
そんなわけで、今回は教育学部で学んで「あちゃー」ってなってしまったことをお届けします。シリーズ第1回目。
それは、


「過干渉」の概念を学んでしまった

ことです。


私が大学にいた頃(15~20年くらい前ですね)って、「過保護」はよく知られていて、子どもの成長に有害であるっていうのは既に有名だったですが、「過干渉」っていう概念はまださほど世間に浸透していませんでした。
で、その日の教育学の授業。担当は面白い教授で、毎週受講を楽しみにしている授業でした。
「過保護と過干渉」と題された授業。冒頭はこんな感じでした。
教授「みんな『過保護』は聞いたことあると思うんだけど、『過干渉』って知ってる?」
学生「?」
私も初めて聞いた言葉でした。
教授「よく似てる言葉なんだけど、全然違うんだよね。」

※まぁこんな違いがあるらしいです。ご興味ある方はどうぞ。

出典: https://bsc-int.co.jp/media/3154/

で、ひとしきり過保護と過干渉について説明してくれた後、教授が「では、具体的にどんなことが過干渉になるか知っていきましょう。」と言って、プリントを配り始めました。
中身はアンケートのようになっていて、一般的な躾のような項目が並んでいるようです。
教授は「皆さんが親から受けたことのある躾や行動があれば、チェックしていってください。」

20問ほどだったかと思いますが、結構当てはまりました。なかには子どもの意思を奪うような信じられない項目もあり、「はは~ん、これが過干渉っていうオチかぁ。こんな躾をする親がいるの?なるほど、こりゃ良くないなぁ。」などと思いながら回答を終えます。
皆がだいたい回答し終えた頃、教授が
「では、周りの人と結果を比べてみてください。」と声をかけて来ました。
そこで周りの学生さんたちと、プリントを持ち寄って話します。……が。

すぐに私は自分の回答したプリントを、
さりげな~く伏せてしまうことになります。

さっきも書きましたが、私はほとんどの項目が当てはまっていたんですね。ところが周りの学生さんたちは、ほとんど当てはまっていなかった!!
どういうことかなのかと混乱し、ひたすら聞き役に徹します。
学生さんたち「これ全部めっちゃ酷くない?」「うん、これはないよなー。」「されたことないよ。」
えっ、マジで?!確かに酷いものもあったけど、普通のものも多くなかった…?
そして、授業を締めくくる教授の言葉によって、私は奈落の底に突き落とされます。

教授「実はこれは全て『過干渉』に当たります。そして、『過干渉』は虐待です。皆さんがこういう経験をしてないと良いんだけど…。」

ぎゃ…虐待?こんなのが?ただの躾じゃない?
てか、みんな、されてないの?
あまりのショックに、そこから先の教授の言葉を覚えていません(笑)。
気が付いたら授業は終わっていました。

この授業は私、たまたま友達と受けてはいなかったんですね。だから、学生どうしでの話し合いも薄目に参加することができて、何もバレずに済みましたけど、帰り道、一人で
「これ、全部虐待なんや…」
と放心状態だったのを覚えています。
信じられませんでした。自分の親が他の家庭と比べて躾に厳しいことは、薄々気付いていたのですが、まさか虐待レベルのことまで入っていたとは…。

いちばん印象的だった質問の項目をご紹介しますね。
「あなたは、おしゃれやお化粧をすることに、罪悪感を感じますか?」
私は迷うことなく「はい」に○を付けました。ウチは父母ともに、おしゃれや化粧を嫌うんですね。身だしなみをきれいにしていると、からかわれたりもしていました。
なので、大学に入ってしばらくは、罪悪感と戦いながら毎日化粧してたんですが、途中から耐えられなくなって、毎日ほぼノーメイクで通学していました。
いつもきれいにお化粧している子を見ると、「あの子はこの罪悪感に毎朝勝っているんだなぁ。すごい。それに比べて自分はラクな方に逃げちゃってるなー」と思ったものです。
でも、現実は違っていた。
化粧に罪悪感を感じることそのものが、異常なんですね。これにはたまげました。何だ、みんな罪悪感と戦ってなんていなかったんだ…。

化粧のくだりは一例ですが、質問項目の中には、自分の根幹を揺るがしてくるようなものが本当に多く含まれていて、「私が受けてきた家庭教育はもしかして間違っていたの?あんなに厳しさに耐えなくても、もっと自分の意見が尊重される家があるの?」と私の心を非常に不安定にしました。

そして残念ながら実は、これが後々、双極性障害の遠因になります。


子どもを持つ親の皆さん。
子どもの思いに、ちゃんと耳を傾けていますか?

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