1年半かけてベンチ50→100kgやっと挙がったので苦労話をば
トレーナーとしてお仕事をさせてもらっているのですが、実は高重量の種目が昔から苦手でして、、
特にベンチプレスが悲惨で自重の1.5倍あげたら一人前という暗黙の基準があるのですが(僕の体重で計算すると97.5kg) 50kg 1回しか挙がらないという。
とはいえトレーナーだしそれなりに体のこと詳しいし本気出せば半年くらいで上がるかなぁと考えていたんですが、甘かったです。
この種目は非常に奥の深いです、一つでも弱点があるとバランスが崩れて力を発揮することができません。
本記事はおよそ1年半壁にぶつかる度に試行錯誤してきた僕なりのケーススタディとしてまとめております。似たような壁にぶつかってる方にとっては参考になるように書いたつもりです。
文章量が多くなってしまったので気になるトピックだけ飛んで読むことをオススメいたします。
ということで悪戦苦闘の日々が2019/8/27の記録から始まります。
はじめの1ヶ月はグングン伸びる
2019 8/27 記録開始!
まずは50kg 1回からスタート
まずは基本通り週に2回、ベンチプレスを10回3セットのメニューをこなしていきます。だいたい35kg-45kgを毎回コツコツやってました。
この時期は毎回ジムに行くたびに挙上回数が増えたり重量が上がったりで順調そのものでした。
いやー楽しかったです。
9/17 60kg 1回挙上に成功!(3週間経過)
チャレンジして3週間で10kgの重量アップ!己の秘めたるポテンシャルに震えました。
「これならあと4ヶ月で100kg超えちゃうな、これ余裕かも、自分てもしかしてすごいのでは?」と根拠のない自信が湧いてきます。
1ヶ月後、肩にインピンジメント発生
9/19 60kgにチャレンジしたら右肩のインピンジメント発生
「よっしゃー!俺すごい!」の二日後、バーベルを下げ切った位置で右の肩にひっかかるような違和感(インピンジメント)が出現。
フォームを変えても右の肩のインピンジメントが消えず、試行錯誤した結果ローテータカフの筋力不足が諸悪の根源のようでした。
このときの対策はシンプルでベンチプレスの前にローテータカフのトレーニングを追加したら1週間ほどでインピンジメント消失しました。
今でもよくやる使い勝手のいいエクササイズです。
高重量で神経系の促進狙う
10/27 70kg 1回挙上成功!(2ヶ月経過)
インピンジメントを乗り越え70kg到達、ここからはしばらく順調で毎回思い切り挙上してもどこにも問題が起きず、ひたすら最大挙上重量を上げることにコミットしておりました。
筋肉を大きくするより力をつけたかったので神経の発達も視野に入れて少ない挙上数で高重量にチャレンジします。
この頃は週に2回ジムに通って、1回のセッションで40kg 12rep, 50kg 8rep, 60kg 5rep, 70kg 1repのような重量を徐々に上げていくハーフピラミッド法を採用。
※今思えば筋肥大を優先して50kgで8-10rep 5setの方が効率良かったかなぁと、でも重量上がってるという感覚が楽しかったので少レップ×高重量なやり方も採用していいと思います。
12/8 80kg 3回挙上成功!(3ヶ月半経過)
50kg→60kgの時は3週間だったのですが70kg→80kgに上げるのに5週間かかりました。重量が上がるにつれて難易度も上がっていくのをヒシヒシと感じます。
大幅な停滞、バーがフラフラする問題
12/8に80kg 3回挙上して以降、3ヶ月間全く前進しなくなります。毎回行くたびにへろへろになるまでやっているのですが何度チャレンジしても重量は変化せず。。
原因はバーの横揺れでした。
バーが横に振られて不安定になってバランスが崩れた結果、バーにうまく力が伝わらず重量が挙げられなかったようです。
効果を発揮したのがヒップリフト
横のふらつきを抑えるのに有効だっだのがヒップリフトです。簡単な種目なのですが侮るなかれ、ベンチプレスの土台を作るにはヒップリフトがピッタリなんです。
ヒップリフトの肝は
・肩甲骨寄せて胸張る(背中の土台作る)
・腰が反らないようにお腹を固めて(下半身の力を上半身に伝える)
・お尻を使って両足で踏ん張る(脚で横揺れを抑える)
この3つです。安定させるためにいずれも大事なポイントになりますのでぜひ練習してみてくださいませ!
これらのヒップリフトの基本フォームができると横揺れを足で支えられるようになります。
ヒップリフトは股関節の動きが大事ですが、背中の土台も意識できるとさらに効果的です!!
背中と足で支える感覚をつかんで以降横揺れはなくなりました。
2020 3/4 85kg 1回 挙上!(6ヶ月半経過)
やってきたコロナ、家トレでの高負荷を試みる
緊急事態宣言が発令されたため4/7-5/25までの期間ジムでのトレーニングができなくなります。ジムでの油断したら潰されそうなくらいの重さを挙げるスリルがなくて寂しいです。
この期間はひたすら家トレしてました。とはいえやっぱり高重量じゃないとやった感じが薄くてイマイチ質を上げられず。ほどほどにやっておりました。
こちらで家での胸トレをまとめております↓
5/25緊急事態宣言が解除される
緊急事態宣言が解除されてからまたちょこちょこジムに行くようになるのですがベンチの感覚を取り戻すのに時間がかかります。
7/19 85kg 3回挙上!(11ヶ月経過)
4ヶ月半かけてやっと記録更新です。
停滞、ボリュームアップ計画
7/19に記録更新してから3ヶ月間またしても変化が出ない時期がやってまいりました。
緊急事態宣言が終わってからは週に2回ジムにきてベンチプレスをハーフピラミッド方式で5setやっておりました。
自分的にはバーベルが上がるギリギリの重さまでチャレンジしてるし、5セットもやっているんだからこれだけ負荷かけてるのに何故?と不思議に思いつつもしばらく気にせず続けます。今思えばこの時にさっさと調べてればすぐに解決できたかもしれません。
ボリューム不足が原因
ボリュームはいかに重いものをたくさん挙上したかの総量のことです。重量×挙上回数で計算できます。ボリュームが大きいほど筋肉の成長は早いといわれています。
例えば80kgを9回あげたら720kgになり、60kgを30回上げたら1800kgです。
ボリューム大きさで比較すると1800kg仕事する60kg×30回の方が圧倒的に優勢になります。
僕の場合は重いものを挙げてはいましたが、ボリュームに関しては全く足りていませんでした。
ということで9月の中旬からベンチプレス5セット、ダンベルフライ3セット、チェストプレス3セットにして胸トレを大幅なボリュームアップします。
10/23 85kg 5回 90kg 1回挙上!(14ヶ月経過)
ボリュームアップしてから一ヶ月、やっと記録の更新に成功です!ついに90kgを超え100kgが目前まで迫ってきました。
故障頻発、ディロードを設ける
100kg超えた!と喜んだ次の日、大胸筋に鋭い痛みが走ります。
軽めの損傷をしてしまったようです。ベンチをやろうにも痛みがあってそもそも力が入りません。
100kg目前にして急ブレーキです。
最大の原因はオーバートレーニング、使い過ぎです。ボリュームを気にするあまり筋肉が回復しきる前に負荷をかけてしまったことが損傷につながったようです。
ボリュームを大きくするとオーバートレーニングの可能性が高くなります。ここがバランスの難しいところでボリュームを稼がないと成長しないし、やりすぎるとオーバートレーニングになるしというオーバートレーニングにならないギリギリを攻める絶妙なプログラム設計の必要が出てきます。
とはいえ実はそんなに難しいものでもなくて、知ってさえいれば誰でもすぐに実施できます。
ここでディロードという概念の登場です。
ディロードはトレーニングのプログラムの中で一定の期間負荷を減らして筋肉の回復を狙うテクニックです。筋肉が回復する期間ができるとオーバートレーニングを起こしにくくなるので安定して筋肉が成長します。
実際にやるときは一ヶ月のうち1週間のボリュームを普段の“5割“に落とすことで回復を促します。
痛めてから1週間、負荷をガッツリ下げて回復に専念したおかげか90kg挙上した10日後には95kgの記録更新に成功しました!
11/3 90 3 95 1挙上!(14ヶ月経過)
今まで記録更新にかなり時間がかかっていたのでディロード大事だなぁと痛感しました。
ブリッジは上級者向け、腰痛くなる
95kgも上がってあと一息というところまで迫ってきました。が、ここにきてついに腰に痛みが出ます。
ベンチプレスで腰を痛める人は意外と多いです、上半身の種目なのになぜ?不思議に思うのですがこれには理由があります。
腰の反りすぎです
重量を挙げようとすると自然と腰が反ってきます。腰は反った方が重量もアップさせやすいのですが弱点があります。
腰部に力が集中してしまうんです。
重量を上げるために思い切り腰を反って挙げてましたが僕の場合はこれがよう羽痛を引き起こしていたようです。お腹で固めて腰椎をまっすぐにして胸椎からアーチを作ることですぐにおさまりました。
初心者の方は腰椎からきつくアーチを作るフォームはおすすめしません。
アーチをキツくするフォームはありますがあくまで上級者向けです、お腹とお尻で支える基本を習得してからフォームをカスタムした方が安全ですし結果的に正しい筋肉の使い方を早く習得できます。
そんなこんなありまして、お腹を使うようにしてから1ヶ月、、
11/24 100 1!(15ヶ月経過)
色々とありましたが1年と3ヶ月かけてやっと念願の100kgを達成いたしました!
まとめ
ベンチプレスって難しいです。でもその難しさがあるから重量がアップした時の感動も格別だったりします。
今回は僕がぶつかった壁についてのケーススタディをざっくり紹介していきましたので同じようなところでつまづいていたらぜひ参考にしてみてくださいませ。
もし、うまくいかなった時はみつやまにお気軽にご相談ください!
今回の記事が少しでも面白いと感じていただけたら♡ハートボタンを押してもらえると大変モチベーションが上がります!何卒よろしくお願いいたします。
それではトレーニング頑張りましょう!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?