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#5 鉄緑会式「良いノート」とは〔前編〕

良いノート=綺麗なノート?

突然ですが,このノートを見てどう思われますか?

これは板書をただ書き写しただけのノートです。ポイントや解答が色分けして書かれていて,一般的には綺麗で良いノートに分類されるものかもしれません。

しかし,このノートを見直して得られるものは,市販の参考書や問題集の解答を読んで得られるものと同じです。むしろ出版物と違って枠囲みやインデントがないため読みにくく感じるかもしれません。

端的に言うと,読み返したときに何を優先的に復習すべきかわからないのです。鉄緑会式ノート術が目指すのはこういったノートではありません。

どのように書くべきか

例えば講義ノートをとる場合,皆さん一人ひとりが,この講義では,どのように情報を整理するのがよいかをまず考え,

  • この先生は講義内容を定着させるために多くの実例を出してくれるから右側を広くしてそこに書き込もう

  • この講義は講師が板書として多くを記すからそれを左に書いて,メモも同じ側にとってしまおう,右は少しスペースを空けておいて疑問点や要点だけメモしよう

  • 自分はこの科目は苦手だから,公式や基本事項を書き込むために右側のスペースを広くとろう

など,戦略を立ててからスペースを区切り,そこに自分なりに

①情報の繋がりを把握して分類すること
②その瞬間の空気感を保存すること

を意識して書き込んでいきます。こういうプロセスで書かれたノートは,同じ授業を受けていても一人ひとり全く異なった仕上がりとなるはずです。

次のページで,数学が得意な人と苦手な人の具体的なノートのとり方をご紹介いたします。このページ冒頭に挙げたノート例と全く同じ板書に対して,どのようにノートのとり方が変化するのかを御覧ください。

最後までお読みくださり,ありがとうございました! 書いて欲しい記事などあれば,是非リクエストをお寄せください。